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 おもてなしの心 14

多くのみなさんからの「おもてなしの心」に対するご意見ご感想本当にありがとうございました。
お一人お一人すべてにお返事できないことをどうぞお許しください。 私のブログをもってそのご意見やご質問にお答えさせていただけたらと今回のVol14をもってこのシリーズを閉めさせて頂きたいと思います。

一番多いご意見ご感想は「なかなか現在では難しいのでは」というご意見でした。
次に、「まるでドラマのようなエピソードいっぱいの体験で感動しました」というご感想でした。
見たり聞いたり読んだり等の出来ごとも当然多くあります。 当時は私も若かったですね!今でもあのほとばしるような情熱に我ながら驚いています。
しかし、実際に行動した者にしか分からない感動や喜びが私を育ててくれたんだと痛感しています。
大切なことは、経営者がそれをしっかりと後押ししてくださったということです。

直接の師(じょうし)が鈴木勝義専務(当時)だったことも素晴らしい巡り合わせでした。鈴木専務は当時名古屋の青年会議所(JC)でも活躍され全国大会で個人優勝。日本を代表してアフリカで行われた世界大会でも優勝するという素晴らしい人でした。
常に英語の単語を覚えるためにポケットには単語集が潜んでおり当時は頼もしい兄貴に思えたものです。
いろいろとエピソードをご紹介しましたが、何ひとつ言われてやったことはひとつもありませんでした。
女子店員(しゃいん)と一緒に考え、泣き、笑いしながらとった行動は、ただただお客様にどうあるべきかだったのです。
ドラマのようと言われますが、それは全員の心がひとつであった証だと思います。

私はたまたま昨日の夕方頃近所のスーパーに買い物に行ってきました。 レジではパートと思われる40歳代の女性が相手をしてくれましたが、もうあのような応対にはお目にかかれないのかな・・・・と寂しくなる瞬間が訪れるのです。
「ふれあい」とか「おもてなし」などとははるかに遠い現実。 経営者ももうそこまで求められないのでしょうかね!?
確かに従業員は一生懸命働いているのでしょうが伝わるものは何もありません。

店長(せきにんしゃ)はきっと開店前に何かしら訓示のようなことを言っているのではと思います。
私がお話しさせていただいた内容との違いは、そこで働く従業員が「お客さまにどうしたら喜んでいただけるか」、「何を提供することでお客様は笑顔を下さるのか」、そのことが心から理解できたら全て簡単なのですね。「お客様がこの店に来て良かった。また来たい」と思ってくださることは本当は簡単だったんです。
それはお相手をするのがみな心ある人間だからです。
一人一人が、良いものの考え方でお客様にどうしたら喜んでいただけるかを考えただけで決して他人(ひと)の真似ではなく、自分たちのカラーを出せる店づくりが出来るということなんです。
私が働いていた当時の店を中心にお話しさせて頂きましたが、それが旅館やホテルでも、あるいは全国にある鉄道の駅でもバス会社でも全て理屈は一緒です。

つまり、実践する者にその気持があるかないかの違いだけなんです。
得てして儲けを優先することで経営者は間違った行動をとってしまいます。
私が経験した名古屋の会社はまさに同族会社でした。素晴らしい同族会社の見本でしたね。
ところが、後に経験するいくつかの同族会社はその殆どが真逆でした。つまり自分たちだけは良い思いをする典型が多く垣間見えていたのです。そういう会社のトップに限って素晴らしい訓示を述べます。
従業員が感銘を受けるなどということとはほど遠い訳ですからお客様が見たら一目瞭然なんですね。

いかに「おもてなし」のできる環境を作るか! その環境に守られて従業員は真の心を発揮できるのです。

実際、若い我々(当時)が実践できた様々な事例は心のどこかに「お客様に喜んで頂こう」とする純粋さがきっとそうさせたんだと思います。
お客様の笑顔が実際私たちを育ててくれました。
素直な心で「感謝」できる。これが大切なんですね。 人間は得てして褒められたいとか、給料を上げて欲しいという気持が頭をもたげることがありますが、権利を主張するのでなく、真心でその義務を果たす心を持てたとき、自ずと「おもてなし」が出来ていることに気づきます。

売上が上がることこそそのご褒美なのです。

※ 長い間お読み頂きありがとうございました。   
プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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