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 あいさつ 9

事例4 朝礼時の歌謡曲
ある日から朝礼時に全員で歌謡曲を歌ってからシャッターを開けることにしました。さすがに社員から最初は大ブーイングです。全員女子販売員ですから私は女性歌手の歌を覚えて音頭をとりました。みんなは笑って歌いません。「店長!朝一番(8:30)に声なんか出ませんよ・・・!、それに早朝(あさ)はまだ眠気があってそんな気分にはなれません」。これが拒否の理由で猛反対だったのです。
思い通りでしたね。まるで私の仕掛けた罠にかかったようでした。「声が出ない?まだ眠い?では朝一番に訪れるお客様は貧乏くじを引いたようなもので気の毒だね!朝一番のお客様から最高の挨拶でお迎えする方法が発声練習だと思う。それにみんなは唄が好きでしょう?楽しみながらお迎えの準備をしたらどうだろうか」。
半ば納得のメンバーと孤独な店長とでそれから毎朝人気歌手の作品に挑戦しました。声って本当に出ないもんですね!普段キャーキャーと寮なんかでは毎日歌合戦なのに・・・!
それでも1週間ほどすると何とか聞こえるようになりました。2週間もするとその場に歌集の登場です。20数曲ほど収められた歌集は彼女たちが作ってきたものです。つまり私が選んだものより他に歌いたい作品がいっぱいあると言うのです。大成功!自らが行動するのが一番ですからね。
私たちは毎朝(店は年中無休)歌いますが、専務が朝礼に参加するのは土曜日だけ。他にもお店がありますがさすがに一番店(名駅)は相当重要視していたようです。初めて見た歌う光景に専務はびっくり仰天のようでした。2度3度と活気を増す朝礼に出席した専務は大変感激したらしく全店の店長会議に全社員が実践することを提案したのです。
このことは後で分かりましたが、実施に当たっては大きな問題がありました。つまり実施することの意義をしっかり理解していないと難しいことでした。まして音頭(店長)とりが恥ずかしがっているようでは実行不可能です。挨拶は言われてするものではないからです。
名駅店の開店はそれから毎朝太陽が輝くごとくシャッターを開けたことは言うまでもありません。念願の素晴らしい笑顔とともに一日の始まりです。お客様が喜べば対応する側はもっと張り合いが増す。最高の相乗効果でしたね。
前にも述べたように挨拶は「おはようございます」だけが挨拶ではありません。当時のスタッフのそれからの人生はきっと愛情に満ちた日々が続いていると思います。(つづく)

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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