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 白鵬が負けた

歴史的瞬間を見ることが出来た。やはり白鵬も人の子だった。
負けるときというのはこんなものなんだろう!立った瞬間嫌な予感がした。これが「迷い」だろう。
その迷いが後手に回り焦りに走る。それは白鵬の張り手で分かった。あとは押して押して押し切った稀勢の里に分があった。挑戦の朝稀勢の里は師匠に5つの秘策を伝授されたそうだ。
①立ち合いの入り方、②引きたくなっても押し続けろ,③自信を持て、④自分自身を鼓舞いしろ、⑤取組後は何があっても謙虚な姿勢を忘れるな
素晴らしいアドバイスではないか。白鵬に驕りがあったとは思えないがそれでもやはり平常心を保つことがいかに大切かを学んだ一番だった。
日本人にも骨のある力士がいることに正直喜びを感じた。勿論、連勝記録は見たかったし達成も願っていた。
双葉山がいかに偉大な人物であったかも改めて相撲フアンは知らされたことだろう。
今場所はなんと幕内に20人も外国人力士が名を連ねている異常とも情けないとも言える現状だっただけに、この連勝街道に待ったをかけたのが日本人力士だったところに意義がある。
双葉山の連勝を阻止した安芸ノ海はその後横綱にまで昇りつめたという。勢いと自信は人間だから得られるものだ。期待されて各界入りした稀勢の里はその世界の厳しさに悩んでいたに違いない。
これを機会に大関・横綱と昇りつめていって欲しい。
私は白鵬が破れてその感想を期待した。呆然としきっと真っ白になった心の内はなかなか言葉として表に現れない。「これが負けか・・・」「もうちょっといきたかったという気持ちだった。63の白星があって、もう一つ伸ばしてやろうというところにスキがあった」そう結んだ。
連勝がストップしたからと言って白鵬はまだ25歳。今の白鵬の心あればまだまだチャンスはあるはずだ。1歳年下の稀勢の里はこうしたことを学べる最高の機会を自らの手で掴んだことになる。この機会を生かすも潰すも稀勢の里自身の心にある。心技体というのはそういうことだと思う。
夢や希望を持った若者は多い。夢の実現には厳しくもこうした心の持ち方が大きく影響することを学んで欲しいと願わずにはいられない。
NHKがゴールデンタイムのトップニュースで「白鵬が負けた」と報じたのはそれほど大きな出来ごとであった証拠だろう。

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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