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 心の持ち方こそ原点 6

当時の鈴本専務はあるときこんな話をしてくれました。「君は几帳面だから結婚したら心配なことがあるな~」って笑って言われたのです。エッと思いましたね。「結婚しての家庭生活なんだが、奥さんが毎日掃除をしていたとするだろう?そんなとき間違っても障子戸の桟を指でなぞるようなことはするなよ」と。
つまり、まだ障子の桟が汚れているという様なことを指摘するなよとの戒めです。些細なことかも知れないけど、こうしたことから夫婦間に少しずつ溝が生まれると言うのです。私はこのことがどういう意味かを全てに応用することが出来ました。
たまたま女子寮での勉強会に専務が話をしてくれたときのことです。対象は約40名の寮生ですが当時若かった私には勉強になりましたが強烈でした。沢山話した中の一つに夫婦の営みについてです。二十歳前後の寮生ばかりですからもうキャーキャー状態。「夫婦の営みは最初が肝心!男は我がままで勝手な動物だから少し慣れてくると今までにないことを求める時がある。そういうことは本で見るのかいつの間にか欲望に変わり甘い絡みの中で***をして欲しい!などと甘えるんです。そんな時に間違っても馬鹿じゃないの?何考えているの?などと言おうものなら男性は二度と貴女(奥さん)に心を許すことは出来なくなります」と。
今考えるとまったくその通りなんですね。 心を許す!甘える!、確かに男性はロマンチストでもありますがいくつになっても子供のようなものです。 心の持ち方には本当にいろんなケースでその良さが或いはまずさが顔を出します。男だから女だからでなく、相手を思う優しさが思いやりとなって相手の心に触れる訳ですから大切なことです。
結婚前の優しさが全く見られず、段々命令口調になったとか、忙しい忙しいで会話の機会が無くなったとか、俺は外で働いてるんだから等々その醜態が露骨になってくる話はよく聞きますし見て来ました。そうかと思うといくつになっても仲の良いご夫婦を見ることもありましたね。
名古屋市港区本宮町のアパートに住んでいる頃の思い出です。帰宅しようと最終バスに名古屋駅から乗りました。15分もするとある停留所で決まって乗ってくる老夫婦に出会います。どうも二人の会話を聞いているとご夫婦は特別な仕事に就いているらしくその時間が帰りなのです。話の内容は分かりません。ただ何とも言えない楽しそうな笑顔なんです。強いて言うなら翁と媼を見ているような、今でも浮かんで来ますね。最終で疲れているはずなのに・・・、若い自分が恥ずかしくなるほどみごとな笑顔です。癒されました。
当時無言の教えを得ました。「この時間だものみんな疲れているさ!いくら疲れているからって、疲れた~とした表情が良いか、あの老夫婦のような笑顔で一日を締めくくるが良いか、同じ時間をどうする?」と自問自答です。どちらが良いかなど火を見るより明らかです。(つづく)

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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