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 若者よ負けるな

若者たち

ご存知のように今話題のサムライ・芸者等々が外国人にとても人気を博していることは周知の
通り。

さすが東京だけあって都内だけでも「殺陣」や「忍者」を披露したいと頑張っているチームの
数は目を見張るものがあります。
若いんだから「憧れ」結構! 夢に向かうこと大いに結構!
仕事柄、このようなチームに会うことはとても多く、そのチームの力量も間近で見てきていま
す。

これはと思う若者を私も何人か面倒を見ていますが、平均して夢を実現することへの「覚悟」
の希薄さに頭を抱えることしばしばです。
全ての若者が悪い訳ではありません。 つまり、芸事というのは極めてナンボです。
ただ、かっこいい等々で将来生活は出来ないから心配しているのです。

昔から、役者貧乏ということが言われています。 昨日亡くなった大杉蓮という役者も下積み
からたたき上げた本当の苦労人です。
最近はアイドル的な風潮に憧れが相まって芸能人になることの勘違いが実に多いように思う。

私は、芸事が大好きで中学の頃からその傾向は大いにありました。
小学校の頃から父親が親戚の映画館(東映封切館)の支配人を頼まれた関係で時代劇映
画は本当によく観ました。
そうした影響もあって時代劇の感性が自然と身に着いたんでしょう。

どこの会社に勤めても、芸事に関する何かの発起人であったことを考えれば全てうなづけま
す。
高校時代、悪仲間と新婚の先生からステレオを借り、校内でレコードコンサートを計画したり
等先生も驚くほどの実践派だったんじゃないだろうか!?(笑)

結婚式の司会を280回近くやったこと、成人式の司会、各イベントの司会を本当に数えきれ
ないほど経験しました。
劇団に入っていたころ、舞台にもテレビにも出演しました。
しかし、役者になりたいと思ったことは一度もありません。 自分を知っていたからでしょうか!?

縁があって五木ひろし・森進一・堀内孝雄他超一流歌手を全国のホテルでディナーショーとして
舞台を任されました。
前にも述べたかも知れませんが、私の性格はとても可愛がられあのNHKの名司会者「高橋圭三」
さん、音楽家の「山本直純」さん等々どれだけ教えて頂き学んだか知れません。

今でも、東映の時代劇を見ない日は無いほどです。
つまり、人に教えるのに自分が知らなければ絶対に教えられません。
今のテレビや映画での時代劇はとても観られたものじゃないと言い切れるほどひどいものです。
昭和を知らないなどと片付けられるものではありません。 れっきとした日本の伝統や文化を曲げ
てしまう危険があちこちに見られる現実。

アニメが悪い訳ではありません。 現在の若者が「殺陣」と称して一生懸命なことも悪いとは思い
ません。
解釈としてそれはそれでありかも知れないからです。
ただ、ご存知のように、昨今外国からの旅行者が異常とも言えるほど増加傾向にある中、チャン
バラごっこで金儲けなどをしてはいけないと思いませんか!?

芸事というのは一朝一夕に身に着くほど甘いものではありません。
確かに、外国人は本当の日本の良さを知らないから、刀を持って袴姿だと「そうだ」と思うのかも
知れませんね。  
おそらく、文化庁あたりでもその辺に精通していないから方向性を間違えるんだと思います。

よく私が波島陽子について語りますが、波島陽子芸能生活30周年記念を公演して以来、驚くほ
どの反響を頂いているのです。

昨年から今年にかけて老舗流派の先生からお手紙やメールを頂く中に、陽子先生は日本舞踊と
新舞踊の垣根を超えた素晴らしさとか、今までこれほど美しい新舞踊を目にしたことがありません
と大絶賛を頂きます。
中には、私の弟子を陽子先生の教室に通わせたいとも。

昨今はネットで動画を観ることが容易であるため、全国から「習いたい」とやって来ます。
つまり、本物の素晴らしさだと思うんですね。  ここにはひとつの理屈も言い訳も必要ありません。
私自身も波島に接し、素晴らしい指導者だと敬服しています。

だからこそ、縁あって触れ合った若者には本物に出会い本物を会得して欲しいと懸命です。
しかし、弱虫の多い若者に頭を抱えるのは時代なんだろうか!?と嘆くばかり・・・!

現在、感動を与えてくれている平昌オリンピックを見なさい・・・と言いたい。
彼ら、彼女等がどれだけの厳しい訓練(稽古)に耐え頑張ったか!?
人が感動するとは、やはり演ずるものの姿勢の結果なんじゃないかと強く言いたい。

やりたい・・・・と思う夢を持った若者は応援してあげたい。 しかし、自分に負けるようではやる以
前の話しだと思う。
褒めればつけあがり怒ればふくれる!! と昔の人はうまいことを言いましたね。
怒られて「ありがとうございます」と言える度量の無い者は決してこのような芸事に従事してはなり
ません。
周りが大きな迷惑を被るからです。

好きなことをやりたいとする心は大切であり、決して間違っていません。
特にリーダー的な役割を担う人物(主宰者)は、チームのメンバーの将来に責任を持つくらいな覚
悟のない者は決してリーダーになってはいけません。

好き(やりたい)ということと、やれることは別だからです。
私は1日に最低1本は時代劇を観ています。 つまり、本物を知らなければ指導は出来ないから
です。

夢を実現させてあげたい。
でも、見極めもとても大切ですね。
浅草公会堂の舞台(発表会)があまりも素晴らしかったと称賛されますが、それは生徒さんが素
直だったからです。
私たちはどうしたら美しいかを知っています。従って自分たちの舞台だからと必死で指導を施しま
した。
「自分は出来る」と思う人より素直で謙虚な生徒が伸びるのはそこです。

つまり、自分たちで夢を実現したいとするなら、まず「自分を知る」ことが一番大切でしょう。
その上で「感性」や「センス」磨きに邁進して欲しい。

波島陽子日本舞踊教室は本当にそうしたことを教えているんだと言い切れますね。
だから、雰囲気や舞台に触れただけで「通わせたい」「習いたい」になるんだと思います。

もし、役割があるとすれば、そうしたことを踏まえて若者の夢の実現に努力したいと思うところです。
嬉しいことは、生徒さんに波島陽子より先輩の方が15人ほどおりますが、みなさん揃って若者の
良き先輩でいてくれることです。

若者よ、自分が自分がではなく、そうした周りの皆さんも大切にし感謝の心を持って謙虚さを失わ
ず頑張ってもらいたいと思う。
平昌オリンピックの昨日の女子パシュート。 ご覧になりましたか!?
あれが日本です。 あの強敵オランダに競り勝った姿は生涯忘れないでしょう!?

つまり、やれば出来るんです。

本物を目指し勇気をもって夢に向かって頑張って欲しい。
特に日本の伝統や文化を伝えていきたいのなら尚更でしょう。

やればできます。 出来ないのはやらないからだと言い聞かせる勇気をもって歩いてくださいよ。



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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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