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   昭和、平成、そして新しい時代

B千羽鶴

近くの山に登ると突然猫のような動物を見つけた!
でも、猫でないことは子供心ながらにも分かった。 追いかけて捕まえよう・・・
そっとそっと静かに近寄った瞬間、ぴょんと木に登った!!  「もうこっちのものだ」と負けずに木に
登った。 木に登るとそこからは町が見下ろせて広大な景色が広がっている。
少しずつ少しずつ追い詰める。 「さあ!観念しろよ・・・」と手を伸ばした瞬間、その動物は飛んだ!!
まるでグライダーのように!!
風呂敷でも広げたような姿で・・・ 「だ・・・・・・・・・」 っと。 当時はそんな効果音に聞こえた。

夢でもみているようだ!!?  「飛んだぞ・・・・!?」「えっ!! なにななになに・・・・」
何が何だかさっぱり分からない。
その話を晩ご飯のとき父にしたら「それはムササビだろう・・・!!??」と言われた。

またある日は、栗の木に登っていたときのこと、枝分かれしているところに10cmほどの穴が開いて
いて、子供がそこに尻をつくにはぴったりな場所。
得意満面とそこに腰かけ両手で枝を掴み栗を落とそうと木をゆすった。
10秒くらいした頃だろうか・・・  「痛っ!!!!!!!!」 
その穴は蜂の巣だったのだ!!!   自分の背丈の3倍もの高さまで登った私は飛び降りることは
できない・・・・!!  急いで木を伝いながら降りるのだがその間どれだけ刺されたことか!?
その恐ろしさは今でも鮮明に覚えているがそのまま気づいたらら病院のベットだった。
私が子供の頃の夏といったらこんな思いででいっぱいだ!!
今の子供たちはいったいどこでどんな過ごし方の夏休みなんだろう。
野生児で、まるでジャングルのような大自然。 当時の私はたくましく育つことが出来たと思っている。

それが今、猛暑・酷暑・・・・・ これほど暑い夏は私も初めての経験だ。
暑いこの夏の期間に、想像も出きない猛威をふるった台風軍団・・・ 暴れては知らん顔 !!
学校が夏休みで本当は楽しいはずのこの時期をその殆どが恐怖におののいた平成30年の夏。

今日から9月。 昨日のあの猛暑から1日で秋が訪れるとは思わないが少しは過ごしやすい時間を
この区切りで提供して欲しいと痛切に思う。
山は危ない、川は恐ろしい・・・では世も末ですね。
私が子供の頃は川で遊び山で暴れ回ったものです。  一人で出かけても川に行けば必ず仲間が
集まっていた。  勉強もしないで真っ黒になって日が暮れるまで遊び惚けている。
記憶にはありませんが、「大きくなったら何になりたい?」・・・と聞かれ、「ヤギになりたい・・・・」と
答えたそうです(笑)  それほどの自然児だったようです。

いろんな経験をしながら学んだこと。
今にして思えばやはり「人の心」こそ一番学べた私の財産でしょうか!?
上京し、社会人となり、本当にドラマのような人生を送ってきました。
それは、全て人とのかかわりで世の中が成り立っているということです。

自然と身に着いた心の持ち方はいろんなことに遭遇しても、全てプラス思考で考えることが出来たこと。
これは私の大きな財産となっています。
昭和の時代にも居なかった分けじゃありませんが、特に平成の時代を通してこれほど「貧相な心」を
みたことがありません。
「思う心は実現する」・・・ということも確信をもって言い切れます。
私が本当に多くの人と触れ合え人間関係を築くことが出来たのは「思いやる」ことを学べたからです。

どちらかと言えば、人は自分のことで手いっぱいかも知れません。
自分に都合の良いことだけが受け入れられ、嫌だと思えば去っていく。
拍車をかけるように、平成はどんどんどんどん心を失くして行きました。 残念なことは、今の若者は
そうなって行っていることにさえ気づかないということです。

近年、あるときに具合が悪くなった若い舞台の出演者が居ました。
明日本番だから周りは大変。 出演者の中にたまたま看護士さんが居て、それは敏速な処置と判断
で彼女は無事本番を迎えることが出来ました。
ところが、その若者(女性)はお世話になった人にお礼を言う訳でもない、年賀状を出す訳でもない!!
お仕着せはしませんが、そのときほど悲しかったことはありませんでした。
これからの若い子たちはこれからどうやって生きて行くんだろうか!?
結婚しなさいとは言いません。 こうしなさいとも言いません。 ただ、それでどうやって生きてゆくのか
と思う訳です。

平成と言う時代に生まれた子は最高齢が29歳になりました。 つまり若者の中心はまさにこの平成
生まれとなったのです。
ご存知のように、ここまでネットが普及し、スマホで大阪に出張中自宅(東京)のクーラを消すことが
出来る世の中です。  私もこの便利さの恩恵を受けていない訳ではありません。
しかし、この便利さは間違いなく人の心を失くしてしまったと私は言い続けています。

私ごときが何を騒いでも世の中が変わるとは思いません。
木から落ちたっていいじゃない。 蜂に刺されたっていいじゃない! 川におぼれそうになるほどのたく
ましさを全て奪っているのは誰なんだい!?  そう思わずにはいられません。
ネットに関わる事業者も、最近ではこうした便利器具(スマホ等)の弊害をどうするかやっと真剣に考え
始めたようです。
人としての優しさ・勘違い。  恐ろしい時代に突き進んでいるんですよと叫びたい。
・・・・かと言って私ごときで何が出来る????

お陰様で私は現在「日本舞踊教室」を運営する立ち位置にいます。
ささやかな抵抗ですが、一挙手一動私の関わりの中でせめてその範囲内で「人としての心の大切さ」を
学んでもらえたらな・・・・と思っているところです。

しかし、ここに勢いをつけようとすると必ず抵抗に遭うことも学びました。
人は、自分に都合の良いことは受け入れるは特にこの平成は如実でしたね。
口で夢は語っても、「信念」の弱さにその殆どが挫折をしてしまう。 そして、自身の都合の良い方へと
心は動くのです。
病院騒ぎをしても、「昨日はご迷惑を掛けました」と言えない子は多いとは思いません。
自分の為でなく、人の為にの心があれば、すなわちそれが自分に帰ることを知らないんでしょう。
残念の極みですね!!

青春は気づいた頃には終わっていると言います。 本当ですよ!
人間はいつまでも大人になんかなれない。 それは本当に様々な欲があるからなんでしょうね。

教室に昨年から年間2000名もの観光客の皆さんがアメリカからやって来る日本舞踊体験ツアーが
組まれました。  日本は美しく素晴らしい国ですねと絶賛して来てくださるのです。
今年も11月でそのツアーは終わり、また来年3月からスタート。

私は、この機会を頂いて「日本の心」をどう伝えて行ったら良いだろうとずっと模索していました。
日本舞踊の部分については師匠波島がしっかり伝えています。

ふと思ったのが、子供の頃一生懸命折り紙遊びに興じたころを思い出し千羽鶴を贈ろう・・・と。
一人に一個しか差し上げられませんが、銀座の伊藤屋に行って高級な和紙での一個なら・・・・。
あるんですね! 「友禅おりがみ」というのを見つけました。  手触りといい、折っていてもどこか深み
のようなものを感じます。
私たちの代わりにこの鶴たちがアメリカ全土に飛んで行くと思うと言いようのない感動を覚えます。
友禅おりがみだからきっと大切にしてくれるに違いない。
年内の200羽はもう折りました。  
受け取ってくださるときの顔を想像するだけで楽しくなりますね。

この一羽一羽がきっと「日本の心」を学んでくれる伝道師役になってくれることを祈っています。

坂本龍馬の言葉に、「金よりも大切な評判というものがある」という一節があります。
新しい元号が何になるかは分かりませんが、「心を取り戻せる時代」を象徴できる時代だといいですね。













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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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