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 切れる若者

すずらん


令和に入ってまたも自然災害(豪雨)に悩まされています。

同じ雨でも、今の季節本当は美しい光景に出会える日本の初夏なのにね。

作詞家「佐伯孝夫先生」の作品にこんな詞があったことを覚えています。

航空便で すず蘭を
もらった事が あったっけ
すてきな香り 可愛い花房
夢に見たんだ 北海道
一目逢いたい 一目逢いたい
すずらん娘


私も昔々若いころ、顔も知らない北海道の女性(ひと)と文通をしていたことがありました。 演劇が好きで話題はもっぱら演劇談義。
彼女を通じ北海道のすずらんが可愛いことを実物が贈られて知りました。
それだけに「すずらん」は今でも余計に可憐に映るんでしょうね。

確かに雨上がりに観るすずらんは言葉で表現できないほどの美しさです(写真)
子供の頃から花の好きな祖父が丹精こめて育てる季節の花々を見て育った影響は大きかったようです。

今回は、「切れる若者」について綴っていますが、これは大切なテーマですね。
自然災害は防ぎようのないことで各地の被災地は心まで痛めつけられていますが、それでも詐欺の被害とは大違いです。

どうして「切れる若者」が増えたのか!?  
勿論環境の問題も見逃せないことが多く、本人だけの問題ではない気もします。

それでも、何故・・・・と問われればおそらく自己中心的な若者が増えたことに起因するように見えてなりません。

私の経験で気づくことは、なんと言っても「自己中心的な人間」がそのトップでしょう! 次に「プライドが高く常にメンツを保とうとする傾向」、そして「熱しやすく冷めやすい性格」が影響しています。
いろんなことをやりながらも最後は「自分が正しいとする感情(せいかく)!」
勿論要素はまだまだたくさんあるでしょう!

私もおそらく18歳くらいから28歳くらいの若者にトータル1500名くらいと心をぶつけ合いながら今日までやって来ました。
若者にアルバイトをしてもらったり、それが社員であったり、今では日本舞踊教室を通じてであったりでです。
嬉しいことも、悲しいことも、辛いこともそれは一冊の本が書けるほど多くの出会い(おもいで)を重ねています。

ところが、嬉しいことに令和になって、新たに2人の若者に出会いました。 勿論実際にはもっと多くの出会いですが、私の言う新たな2人とは、おそらく私のこれからの人生に大きく関わる素晴らしい若者の登場ということです。

一人は5月に秋田県湯沢市に出かけたときの出会いです。
湯沢市は家元波島陽子の故郷でもあり、その関係で地域振興の一環として出かけたときのことでした。
どこの市町村にも昔からの伝統芸や様々な観光資源があるものですが、その湯沢市に市役所に勤務していた男性が役所を辞め、「湯沢湯乃華芸妓」を立ち上げた熱血漢に会いに出かけたときのことです。
打合せを終え、主宰者は夜「百年料亭」というお座敷に招待してくださいました。 その時お座敷に若い芸妓さんが2名、とてもすてきな日本舞踊を披露してくれました。
踊りは勿論、2名の芸妓さんのなんとも温かなおもてなしというのでしょうか、その雰囲気は浅草でも敵わないほどの素晴らしいものでした。
帰ってしばらくして御礼のお手紙を差し上げました。 それほど素晴らしかったんですね。
私がいつも唱えるやはり人は心。 まさにそれを絵に描いたような温かさと感動を百年料亭で得ることが出来たのです。

そして本日、その芸妓さんが季節の便りにと「さくらんぼ」を贈ってくださいました。 開けてびっくりの素晴らしい輝き!!
中に1通のお手紙が入っていました。  芸妓さんからこのような感動を頂けるとは思いもしませんでした。
心のこもった文面は一生の宝物になりました。

もう一人は、その芸妓さんと同じくらいな年齢の東京在住の男性です。
今の世に、こんなにも素晴らしい若者(だんせい)が居たんだ・・・と感じていることです。
前から異業種交流で知ってはいましたが、その会のスタッフというくくりでしかなかったので深いお付き合いはありませんでした。
ところが、私の仕事をサポートして欲しい人を探していた時に紹介されたのがたまたまその若者(だんせい)だったのです。
このお2人に共通していたことは、どちらもものごとに真剣であるということと誠実さが際立っているところです。
日本人の大切な心を持つこの若者お二人。 仕事が出来てそれですからこの出会いを得た私は幸せですね。
勿論その背景には芸妓連の主宰者であったり、彼の師(紹介者)がなにより人として素晴らしいということも見逃せないのですが、それぞれが、師に対し尊敬の念、感謝の心をしっかり持っているという共通点です。
でも結局は本人(わかもの)次第ですからね。

こうした若者にはどんどん応援をし夢の実現に少しでも役立てれば・・・・と思うのです。

さて、反対に困った若者も少なくありません。
テレビや新聞等のニュース関係者に事欠かないほどの話題を振りまいているのが昨今の悲しい出来事。
2歳の娘を2日間も部屋に閉じ込めていた等、信じられない事件ばかり!!

身近に体験している若者の様々なドラマ。
この殆どが「切れる」という現象を生んでいます。
前にも何かで話したと思いますが、切れる人間(ひと)には決まって共通点があります。
その第一は世の中を自分勝手に生きて(あるいて)いる傾向の強い人間です。 そのことに気づかないんだから始末が悪いわけです。
自己中心的だから他人(ひと)の言うことにまず耳を貸しません。  本には耳を貸しているつもりでしょうが、全て否定しています。

例えば、私の経験で会社でよく宅急便屋にお世話になっていますが、そこにもドラマはあります。

私は接客(販売)業を経験しているのでお客様とどう向き合うかは徹底して学び実践して来ました。
暑い日、雨の日。 それでも「宅急便です」とチャイムが鳴れば買い置きしてあるコーラの1本を「ご苦労様」と渡します。
それは駆け引きなんかではありません。 心からありがとうご苦労様をどう表現しようか考えての私なりの感謝の気持ちです。
だいたい今日あたり荷物が届くな・・・・と分かる日にどうしても事務所を空けなければならないとき、「今日は何時までは出かけていて何時以降なら在宅です」・・・とあらかじめ電話して出かけるので配達人は助かるはずです。

ところが、それだけの関係を築いているつもりでも配達に来て「たまたま不在」でもその機嫌の悪さは露骨です。

そればかりでなく、勿論百万ケースのハプニングはあるんだと思います。
どんなに良くされていても全く関係なく切れる若者。
相手を思いやることとは遠くにあるんですねそうした人の心は。

話しは変わりますが、昨日、まもなくイギリスに留学する若者のお稽古を撮影に行ってきました。
中学一年生のとき自分で波島教室を見つけ、この春高校を卒業するまで6年間一生懸命お稽古に通いました。
今回、私が撮影が終わると、きちんと正座をして「ありがとうございました」と挨拶してくれました。
踊りを習う以前の問題・・・・といつも思っています。 おそらく、師匠の指導もあるのだと思いますが実に立派です。
しかし、残念なことに立ったまま通りすがりのような挨拶しか出来ない人も居ます。
そんなとき、「ここで学んでもらえたらな~ ・・・!!」

今の若者は自分勝手を注意されると「何が悪いんですか!?」になりかねない。

先日香港で世界を騒がすニュース(デモ)がありましたね。 あの一体感、団結力は凄いな・・・と傍観していた私ですが、結局議場に侵入し建造物を破壊すると言う暴挙に出て折角の行動(デモ)が台無しになってしまいましたね。
あの暴れようは主宰者も困惑したはずです。

自分が正しいと思うことは大いに結構。 しかし、その考え方は大きくズレていることが少なくありません。
自分が楽しい事、自分に得になることは率先して行動するのは昔も今も変わらないかもしれません。

しかし、近年あまりにも世の中が著しく変わってしまいました。
別に夜中の0時や1時にドリンクが買えなくたってどうってことありません。 いつでも買えることが当たり前になっているにすぎません。
「もしあなたがそこの経営者ならどうする!?」そんな時間に働きたいとは決して思わないはずです。
便利さが、想像を超えたところで非常識を生んでいるということを忘れてはいけませんね。

極端に言えば、夜はゆっくり休みなさい(寝なさい)ということです。
自分の思うようにいかないことに腹を立てる。  なんでそれを自分がやらなきゃならないんだ・・・等々。
友だちが少なかったり居なかったり、相手を思いやるという優しさを経験したことがない。 常に得か損かで行動している。
もっと言えば家庭環境に問題ある場合は尚面倒です。 

四季の美しい日本に居ながら、その美しさを感じ取ることが出来ない!!
つまり感性に乏しいことも様々に関係しているようです。

切れる次に来るのは恐ろしい暴力でになっています。
家庭で、学校でしっかり掃除をさせなさい。 会社や道場の掃除を自らが出来ないなど本来あってはならないことです。
すると、「なんで自分がやらなきゃならないんですか!?・・・・」になるそうですね。

愛情は一方行為(好意)でないと長続きしません。 愛情は求めるものではなく自らが注(与える)ぐものです。

自然の美しさを心の栄養と出来る人に「切れる行為」はありません。
人の優しさに「感謝」の気持ちを抱ける人にも「切れる行為」はありません。

相手の話をよく理解せず早とちりして切れてしまう。
最近の切れ方が尋常じゃないだけにそれが事件にも繋がっているのが現状でしょう。

相手の心を理解できる人は切れません。
感謝の心を持てる人も当然切れません。

自分本位で行動するのではなく、相手を尊重する心根に嬉しいことが舞い込むのは世の常です。

例えば、赤ちゃんは泣くのが仕事です。
泣いて育つことを知らない人が結婚すること事態大きな間違いです。
「子供がうるさい・・・」と切れる!!!  自分が子供の頃はさぞうるさく泣いたはずです。

感謝する心に「切れる」という選択肢はないのですよ。

この花(すずらん)を見て切れますか!? 
心に余裕をもって改めて人間らしさとは何かを考える時間が心の雨宿りなんではないでしょうか!?








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岡部俊雄

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