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 日本の心の素晴らしさ

5歳-2

毎年毎年本当にいろんな人たちとの出会いがあります。
浅草雷門に日本舞踊教室を開校して13~4年になりますがあっという間でしたね。

これより5年ほど前に私は波島に出会いました。 時代劇を中心とした芸能事務所に所属していた現在の波島に初めて会ったときの驚きは今でも忘れられません。

私はある会社の社長を男にして欲しいとヘッドハンティングに遭い、その会社で5年ほどが経過していた頃のことです。
私も何年も会社を運営しいろんなことを経験して上京して来たわけですが、そのエピソードは全てに渡って壮絶だったように思います。
どちらかと言うと性格なのかどうしても中途半端がダメなんですね。
それだけに素晴らしい出会いをどこの誰よりも得てきたように思います。 音楽家の山本直純先生やNHKの大御所司会者高橋圭三先生。本当に可愛がっていただきました。
営業が向いていたのも各経営者に好かれたのがその要因だったようにも思います。 特別意識をしていた訳ではありませんが、これには1本ちゃんと筋が通っていたんですね。
つまり、こんな社員が欲しいと思われる行動が不思議としっかりとれていたんじゃないでしょうか!?

経営者ならだれでも思うことがあります。それは、経営者ってだいたいロマンチストが多いですからその夢を追いかける空気みたいなものを持っている人は間違いなく馬が合います。
ところが、上京し紹介されて頑張った某経営者の人間性は一緒に行動することですぐに掌握出来てきました。入社した以上、それは大変なエネルギーが必要でした。
自分で言うと過大評価に思われがちですが、私が入って後社内は一変したのは事実です。今思うに、「覚悟」と「信念」の持ち方が強く正しかったからだと今でも思っています。従来から勤務していた皆さんがどうなるか?基本、その殆どが私側に寄って来ます。それは、自分では言えなかった会社への悩み(ふまん)や改善が第一だったことで分かります。次に経営者の横暴ぶりに対する「我慢」でした。分かりやすく要約すると働く安心感と夢の実現が見えないということです。従って社内の空気に「余裕」は一切感じられません。その証拠が日々の会社に対する「愚痴」でした。これは多いですよ残念ながら。
勿論改善改善に努め、士気も心構えも相当上り「働く環境」は出来上がっていきました。
でも、ここで学んだのは「経営者以上の会社にはならない」・・・ということです。 経営者の人間性や職業に対する実力と能力。社員である若者はみな夢を実現させたくて職場を選ぶわけですね。

昭和が過ぎ、平成になって世の中は驚くほどに豹変してしまいました。 AIなるものの台頭ひとつみても驚くことばかり。スマホに至っては言葉にならないほどの驚きです。勿論私もスマホを使用していますが、必要以上の便利さは求めません。
心を失くさない範囲内であれば・・・・でしょうか!?
かと言って、仕事は常にパソコンの前ではありますが、それは資料づくりです。

私が作りたいのは「日本人の心」です。
創るというより今では守る(継承)でしょうか!?  優しさに触れ、おもいやりに抱きしめられ、素直に感謝できる心こそ日本の財産だと思います。
波島陽子日本舞踊教室が7~8年前から嬉しいことに「日本舞踊教室」のランキングで1位に輝いています。
「東京で1位とは、間違いなく全国で1位ですね」・・・と生徒さん。
これこそ、人一倍謙虚な家元の心根がそうさせたんでしょうね。 前述の会社を辞めたのも「育てるってなんだろう」の結論が、私が補佐したいのは小さな会社とか有名な会社とかの経営者ではありません。
人を大切に出来る波島陽子のような心根を持った人間の補佐が私の大切な役割だと思ってポラリスを立ち上げました。
あれから13~4年。大正解でした。

日本の伝統を、日本の文化を形で守るのではなく、心で継承できる素晴らしい師匠が誕生したと言って良いでしょう。
勿論日本舞踊は美しい形が求められます。 でも、波島の指導は心が形に表れるという日本文化に関わる者としては最も大切なものです。
つい先日、久々に振付作品(DVD)の収録を行いました。 今回は浪人ものの作品でしたが、「ハイOK」となった時、そこに居た着付けの先生から大きな拍手が・・・・。 勿論私も同じです。 「これが本物だね!」・・・感想はやっぱり一緒。時代劇を中心とした劇団に居たこともあり、ここまでかっこよく表現できる振付師はまず居ないでしょうね。

写真のように、当教室は5歳くらいから75歳くらいまでの生徒さんやお弟子さんでいっぱいです。
この女の子は丁度5歳で教室に通い始めた頃のお稽古風景です。 その子がなんと現在中学2年生となり、今頃デンマークへ向け空を飛んでいます。
毎年教育委員会から依頼を受けて今回で11回連続。 本年度はやはり当教室のお弟子さんが参加したことで17名の群舞ですが今までにない素晴らしい作品に仕上がりました。

私もこの事業に参加させて頂き波島を補佐し続けて来ましたが、やはり私の役割(指導)は心でした。
生徒にとってみれば嬉しくって仕方のない夏休みです。

ここでも指導は踊り以上に心の持ち方を植え付け続けます。 今まで、何人もの随行教師を泣かせて来ました。その度に、教師もまだまだ捨てたもんじゃないな・・・・とひと安心。
研修時の先生のその涙は、生徒を指導しているときの私の話す内容に共感し感動しているようでした。 その熱い瞳に触れる瞬間私も逆に感動を頂いています。
12~3歳の学生はおそらくここまで厳しい話を聞いたことは無いようです。それでもさすが選ばれた精鋭たちです。帰国後、毎年報告書を読ませて頂きますが、その殆どが私の研修内容に感謝の言葉を添えてくれています。
この10年間(今回は現在渡航中)で一番嬉しかった生徒の感想。 それは、「私が社会人になって、いつか挫折しそうになったとき、岡部先生の言葉(教え)を思い出してしっかり生きていきます」というものでした。指導者冥利に尽きるってこういうことですね。

日本人が、世界中から評価される要因はつまり世界に誇れるそうした日本の心なんですね。

時代が変わり、教室の多くの生徒さんにも勿論いろんな性格の人がやって来ます。
波島のようなそうした先生に会えるのもそれぞれが波島教室を選んだその心根です。 それでも現代っ子は変わってしまった環境からまるでおとぎの国に来たような感覚なんじゃないでしょうか!?
人を指導する・・・・ということは商売としては成り立ちません。  職業と聖職と分けることがありますが、この教室の凄さはまさに「聖職」なんですね。

今日から1週間、17名はデンマークです。  学んで来た以上に、日本人としての親善大使として自信をもって羽ばたいて来てください。まだまだ捨てたもんじゃない日本です。その誇りを胸に研修してきたことを行動に移したら素晴らしい国際交流となることでしょう。

今回もまた国際重点教育のお手伝いを無事済ませることが出来ました。
波島は指導を終え相当疲れたことでしょう。 本当にお疲れ様でした。









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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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