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  小さな秋

秋ー3

私がスーパーの店長をしていたとき、セールの目玉に「小さな秋」とタイトルをつけて秋の商戦に向かったことがありました。

このタイトルは「オータムフェアー」の多かった他店よりとても人気がありましたね。 お客様からなんでも良いので「小さな秋」にまつわる写真や詩を募集し、それを店内の特設コーナーに貼り出し評判を得ました。
この手法は名古屋時代、企画開発の仕事に携わり名古屋は元より全国の支店にまで装飾や陳列指導を担当したことで身に着けたものでした。
今になってみれば舞台演出や台本制作にそのまま役立っている訳ですから経験というものは財産ですね。

自然の美しさはあの豪雪地帯育ちですから、春夏秋冬のその美しさが今でも心に身体に沁み込んでいるものがあります。
雪国の自然の美しさとそれぞれの四季を迎えた喜びはとても口で表現できるものではありません。

長い冬を耐えるということの厳しさ。 今でこそ積雪量は温暖化のせいでその面影すらなく、あの豪雪は今の雪国の若者でも記憶はないはずです。
入学式が始まる数日前になると、学生たちは全員シャベル(スコップ)を持って登校します。新入生を迎えるのに土が見えるように道路上の雪を掘り起こすんです。話しているだけで懐かしいですね。

「春を待つ」・・・、この言葉だけで心が弾む思いでした。 NHKの大河ドラマ「天地人」が放送された年、あの作品がわが故郷が舞台であったのをきっかけに私は一枚のCDを制作したのを思い出します。
「しんばいこんばいななこんばい・・・・」、雪国越後のわらべ歌です。この1節を入れ兼続の歌を創りました。私の故郷はそんな豪雪地帯です。
だから、「小さな秋」、雪国には日本一短い秋を指しているようにも思えます。
雪を抱く前の野山は例えようもない美しさなんですからね。

上京して20余年になりますが、都会に慣れすぎてそんな素晴らしい秋をすっかり忘れていました。

ほおずき市も過ぎ、隅田川の花火大会も先日の浅草サンバカーニバルも全て天候に恵まれ、夏のお祭りは無事終了というところです。
9月に入ったのに、あまりの暑さで9月の実感がありません。
でも、ふるさとの山々はきっと綺麗なんだろうな・・・・と不思議と感傷にふけっているところです。

プールのリハビリを止め隅田川をジョギングしようと思ってもまだまだ暑いものね。
昨年の今頃はヘルニアの手術(8/10)を終え、痛みは消えたものの100日以上も歩けなかった後遺症は大きく、あの暑さの中散歩もままならない状況が続きました(涙)

先日、友人が「富士山に登って来た・・・・」と写真を見せてくれましたが残念ながらまだ私はそこまで足腰に自信がありません。
「今度は尾瀬に行ってくる」・・・・と聞いて私もアルバムを引っ張り出しました。  

「今年の秋はどうしよう・・・!!?」  来年、波島陽子が故郷を出て芸能生活が35年の節目。 オリンピックが落ち着いた秋にでも「秋田公演を・・・・」と。
その公演の詳細はもう少しで発表できるかも知れませんが、そのときは自然がいっぱいな美しい秋田の風景をお弟子さんたちにも見せることが出来たらなと思っています。

アルバムにある山々や自然の美しさはやっぱり素晴らしい!!
小さな秋でも心休まる自然豊かな光景は本当に人の心を和ませてくれます。 

昨日もある人に話したのですが、「波島作品(舞台)の美しさはここなんだ・・・・」と。  豊かな感性、磨き上げられたものの捉え方は時に厳しく、ときに優しくがまるで心に絡み合うように表現される。
自然の中で育った人間(もの)だからこその「感覚」なんですね。 

いよいよ今年もまた芸術の秋がやって参ります。 欲張らなくっていい! 小さな秋にこそ日本の心が潜んでいるようで今年もまた秋が楽しみです。
月を眺め、花を愛で、雪景色や紅葉、雪国の人々が長い冬から解放された春の喜び。そこに幸せな花吹雪です。
都会にいるとそれほどまでに素晴らしい「小さな秋」に遭うことも出来ませんが、目に焼き付いた、心に残っている自然の美しさをそっと思い出しながら素晴らしい秋を迎えようと思っています。

ミーンミンミンミー・・・・・!!と、隅田川・浅草寺が近いせいか夏の名残を一生懸命生きています。今年も暑かったですね!!

これからはしばらく小さな秋を見つけに出かけましょう。






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岡部俊雄

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