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  湯沢湯乃華芸妓物語 4

 
藤華ー2

藤華姐さんです

「私たちには頼れる姐さんです」・・・とメンバーでは評判の一番大きい姐さんだそうです。
私はまだお会いしたことがないので是非お目にかかりたいですね。

お酒の席、つまり宴会等で昨今コンパニオンがどこに行ってもお客様のお相手をしているご時世ですが、私も以前前の会社での慰安会の席でコンパニオンが何人か来たことがありました。

ところが、社内の女性陣が大激怒!! 「 私たちが居るのにどうしてコンパニオンを呼ぶんですか・・・!?」 と(笑)。
その問いに返せない男性陣(笑) もっともだからです。
前にもお話ししたように、私はお座敷の楽しさを直純先生に教わりました。 言い換えればとても高尚な遊びです。

浅草の近くにご存知の𠮷原という遊郭があって時代劇でもおなじみですがそれは多くのドラマがありましたね。
浅草周辺にはその名残りでいっぱいえす。


隅田川

この写真に曲がりくねった道路(小道)が見えますが判りますか!?  この道は埋め立てた道で昔は小川だったんだそうです。
言問橋あたりから吉原に続く川で江戸時代にはチョキ舟に乗って山谷掘りを通り吉原へ通った川だったとか。

そして明治になり大正と続く。 有名な「隅田川」の歌詞に「都鳥さえ一羽じゃ飛ばぬ 泣いて別れた隅田川・・・」、当時の芸舞妓さんは本当に素敵だったんでしょうね!!何と言っても風情があります。

私が子供の頃に温泉が出て少しずつ小さな温泉町になりましたが、たしか芸者さんが10人ほど居たように思います。勿論当時はそれがなんたるかもわかりません。
当時、私の母はとっても起用な人で手芸関係は何でもこなす女性(ひと)でした。 中学の頃手内職はなんでもやっていました。洋裁・和裁・編み物・刺繍・組紐等々、勿論料理は何でも作りましたね。中学の同級生の女の子や若い女性が何人も編み物を習いに来ていたことを思い出します。
ですから、芸者さんのお着物は殆ど母に依頼が来ていたくらいその腕前は評判でした。
そんな関係で芸者さんはしょっちゅう私の家に入り浸り状態。 そして私が高校へ上がるころは母が芸者さんの電話番まで頼まれスケジュール管理まで引き受ける始末!!
置き屋さんというのが当時なくて、それぞれ芸者さんは自分たちで予定を入れていたんでしょうね。

今でも忘れないエピソードがあります。
時々遊びに来る芸者さんたちと母の会話の中で嫌なお客の話になったときです。「おかあさん聞いて頂戴!昨日の客ったらね、私の胸を指さしてなんだこのぺちゃぱいが・・・っていうんだよ。 だから言ってやったんだ。あんたに見せる胸なんか持ち合わせちゃいないのさ!どうせそんなことだろうと思って桐箱に入れて床の間に置いて来たんだよ・・・ってね。」(拍手)
高校1年の頃の私には衝撃的な会話でしたがその痛快さは今でも覚えています。
お姐さんってすごいな~!! それでも陰では一生懸命日舞のお稽古や三味線のお稽古を欠かしません。ですから直純先生に連れて行ってもらうようになりそれはとってもよく理解できていました。

大人になってだんだん宴席のことが理解できてくるんですが、確かに嫌な酔っ払いはいるものです。家に出入りしていたお姐さんたちは私たち兄妹をとても可愛がってくれていたので宴席でどう働いているかなど想像もつきません。

大人になってそうしたことが分かるようになると、ああお姐さんは粋だったんだな~かっこいい・・・!とまで。

お酒飲みのみなさんよ、お座敷ではおしゃれに過ごすもんですよ。
粋な遊びの出来ない人は芸妓さんなど呼んではいけません。

「都鳥さえ一羽じゃ飛ばぬ・・・・」、この都鳥ってどんな鳥なんだろう・・・と調べたことがありました。どの図鑑にも載っていません。
都鳥は隅田川の両国橋から桜橋辺りを飛んでいる鴎のことだったんですね。


花魁道中

年に一度、浅草(𠮷原界隈)ではこうして昔を懐かしんで花魁道中が行われているんですよ。
湯沢には「絵灯ろうまつり」というのがあってそこに描かれている女性は本当に素晴らしく美しいんです。波島が自慢するのよく分りますね。

大正が過ぎ、昭和となり、平成になってそうした遊びはどんどん少なくなっています。

湯沢は素晴らしい温泉町です。 だから阿部さんの決意はとってもよくわかりますね。


藤華ー1-1

面倒見といい藤華姐さんも今じゃ湯沢の看板で大活躍です。 明るくって頼りがいがあるんですよと聞きました。
阿部さんも安心でしょうね。 

お座敷遊びは粋でないといけませんね。 粋な遊びは文化です。 これを守ろうと立ち上げて4年。 男気がないととても出来ることではありません。

芸者さんは素晴らしい芸があって芸者さんです。 特に秋田の女性は人情味豊かで優しい。京都の俵屋さんで一泊したことがありましたが、芸舞妓さんは国の宝ですよ。
いろんなお座敷を見て、初めて見た湯沢のお座敷での踊り。 本当に素敵だった。 世が世なら私もチョキ舟に乗って通いたいくらいです(笑)


勢揃い1

「さあ、みんな・・・、行くわよ。」

藤華姐さんに見守れながらみなさん今日も頑張っています。

どうです、この人たちなら慰安旅行でも女性従業員は大喜びなんじゃないですか!? 日本の文化の由縁です。









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岡部俊雄

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