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 友だち以上恋人未満 10

こんなことがあるんだ! 彼女から今までの私に対する想いを代弁しながら話が続きました。まったく聞く耳持たずというかショックで言葉が出ない。 私が想いを寄せている人に言われているわけですから顔面を殴られたほどの思いでした。 「どう思います?」と何度か聞かれ「・・・・?」。
自分の中ではだいぶ時間が経ったように思いました。「話は全然変わるんですけど、貴女は現在付き合っている男性(ひと)いるんですか?」と聞き返しました。「いませんよ~!!」と笑いながら明るい返事。心の中でヤッター・・・と思ったもののどうして良いか分からない。彼女は私に返事を求めている。
彼女にそう言われたからと言ってもう一人の友達(女性)にはそういった感情が全くないわけだから、ここははっきり言っておかないと・・・と思っても気まずいことになりそうな予感があってなかなか言葉にできずにいました。彼女は友達の性格の良さやそのアピールに一生懸命でした。
「聞きたいんだけど、これって友達に頼まれたんですか?」というと、「私たちの中では店長さんはもう私の友達のものなんですよ」。「そうなんですか・・・・?」。ここで黙っていないで言うしかないぞ!そう決心しやっと口を開きました。「ごめんなさい!私はね、・・・」とずっと片想いでいたことを本人に告げました。「まさかこんな話になるって知らないからこのままずっと片想いでいるんだと思ってたけど、貴女がそう言うので・・・・」と。「それは困ります。だって私と彼女は親友だし、さっきも言ったけど二人の間で店さんは彼女の・・・・」。「その気持ちってとっても嬉しいことだけど自分の中では貴女が・・・・」その繰り返し。「それじゃひとつ聞いていいですか?今の状況は分かったけど貴女自身は私のことをどう思いますか?」、よく言えました。恥ずかしそうに笑いながら、「ですから初めから二人の中では店長さんのフアンで二人とも店長さんは好きでした。でも知らず知らずの内に暗黙の了解って言うかそうなって・・・・」、「だったら私が貴女に付き合ってくださいと言ったらどうします?」しばらく彼女は口を開かず困っていました。「あの~!困っているのは私なんだけど」。「私はそんなこと出来ません。だって彼女は私の親友で・・・・それに私が付き合ったら彼女を裏切ってしまうことになっちゃうし!」。「ごめんなさい、私は彼女とは付き合えないな!」そんなやりとりが続きました。
「こんなこと聞いておかしいかも知れないけどもう一度聞きたいんだけど貴女は私をどう思いますか?」、「それは・・・・」「本当は付き合ってもいいのかなって思いはありますか?」「それはないわけではないんだけど・・・やっぱり!」「だったらはっきり言います。付き合ってください」
言った!言ってしまった。一緒にいるところを見られたらどうするんですか?とか、今日の返事はどうしたら良いのですか?といっぱい困っていました。
来年卒業なんだから暫くは分からないように遊びに行ったらどうだろう等々少し強引に話を続け彼女は言い含められるように電話番号を交換して別れたのです。(つづく)


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