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お国訛り(なまり)

2~3日前生徒さんから写メールが届いた。「今京都にいます」と。私が大好きな京都だけに正直に返信した。「いいな~・・・」って!そこには清水の舞台が写っていた。彼女は素晴らしく感性の豊かな若者で文章力があり交信しているとなかなか楽しい。つまり頭が良いんだろうとすぐに分かる。今の若者は意外と知識に乏し中ユニークな表現に加えところどころにもの知りだと分かる。
昔友だち4人と車で東京から京都までドライブしたことがあった。まだ20代前半の頃だったが実に楽しかった。新潟県、福島県、青森県、東京出身者が乗った車内は実に楽しかったことを覚えている。
それは訛りが飛び交う会話にあった。飾りっ気のない若者からお国自慢の訛りが飛んでくるのだ。京都に着いたのは午前5時を回った頃。少し仮眠して京都観光だ。今のようにカーナビなど無い時代だから地図とにらめっこで悪戦苦闘。京都に入ると私が案内役を買ってでた。ある場所でたまたまお着物の女性に出会ったので目的の場所を訪ねたときだ。「ああそこな~!ここをまっすぐ行きなはったらどんつきがおますんや!」と京都弁で教えてくれた。そのときは目的地などどうでも良かった。あまりの言葉の美しさに聴き惚れた我々は1分も走らないのにまた道を歩く女性に同じ目的地を尋ねた。すでに行き先は分かっているのにあまりの京都弁の美しさに同じことを3度も聞いたような気がする。
車内は東北軍団だからいくら真似てもどうしてもおかしい!それがまた楽しかった。
今回の波島のお稽古場の工事に関わった職人さんの殆どがやはり宮城県、秋田山形の東北出身者だった。27~8の青年も岩手出身だという。勿論仕事中に本物の東北訛りが飛び交うのだ。不思議なことに実に温かい。
新潟弁は歌にもならないというが「やだおごった!ど~しょかね!な~したが~切ね~ね~」と言われても他県の人は全くわかるまい。「な~してるが~て~」ではドラマに使いようがないかも。昨年の天地人のドラマにその越後訛りが出て来たがぎりぎりのところで修正されていた。そのままだと理解不能だからだろう。
ところが秋田や福島の方言はドラマになるのだ。他で有名な訛り(方言)と言えば名古屋、大阪。岡山、広島、博多となる。私はこうした訛りは出来るだけ残した方が良いとする方だ。
奥会津の囲炉裏端で聴く語りべの話は東北弁でなかったら少しも面白くないと思う。味わいがありどこか懐かしく人間味豊かなその語り口調は東北弁だから聴けるのだ。
若いころ、倉敷から入った水島コンビナートで5歳位の女の子に言われたことがある。私が彼女と遊んでいるとお母さんが迎えに来たときだ。「やだやだ智ちゃんはまだお兄ちゃんと遊ぶんじゃ」。そい言えば名古屋時代和歌山出身の女性が言っていた「中(家)はぬくいけど外は寒いな~」!
ここまで鮮明に覚えているのは何故だろう!なんとも温かい言葉だからではないだろうか!お国訛りは大事にして欲しい。

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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