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 美しい日本のことば

初 音「泣くんか笑うんかどっちかにし」
あかり「どっちにしよ~・・・・」
間があって・・・・
初 音「ありがとう! あんた!よ~生れて来たな~」

これは26日放送の朝の連続テレビ小説「てっぱん」の台詞だ。こんな表現ってあるんだろうか?いくらドラマだからといってこれほど身につまされる会話があるんだと感動。
これは初音ばあちゃんを演じている富司純子だから出せる味なんだろうが、新人のヒロイン(あかり役)はこうした素晴らしい役者さんに囲まれて公私ともにどんどん大きく育っているのが分かる。
前述の台詞は前からこのドラマをみているからこそ味わえる感動でもある。どう接して良いか分からない心の内を天真爛漫だからこそおばあちゃんの心を開いたそうした下りに拍手拍手だ。原作者の意図は今社会に一番欠けている部分を訴えているようにも見える。
それにしても言葉の重み大きさに日本のことばってどうしてこんなに素晴らしいんだろうと感心しきりだ。このドラマ、このシーンを見逃した人はすごく損をしたようにも思う。逆に言えばこの場面に出くわした人はなんてラッキーなと言うことだ。
「ありがとう!あんたよ~生れて来たな~」なんて言われたらどうだろう。感謝の心とともにいっぱいの愛情が溢れ出ている最高の作品だ。美しい日本の言葉、つまりこれを「おもてなし」とも言うがあかりはおばあちゃんに最高のおもてなしを受けていることになる。こうしたおもてなしの心はどんなところで育まれるかを考えると日本独特の美しい自然から生まれているような気がするが、このドラマの美しい自然とはあかりを中心とした周り、つまり人の心の美しさにあるように思う。
かたくなだったおばあちゃんの心を開いたのがあかりなら、そのあかりを育てた家庭環境はその原点であった。これからどんな展開になるのかは分からないが今一生懸命演技の勉強に取り組んでいる若者と一緒に今後を見守りたい。
素晴らしい作品は感性を生みだす。役者は感性の乏しい人には不向きだ。よく器用なんだよ役者はって言う人もいるが飾らない素直な心と優しくものを観察でき感動へと広げられる感性の持ち主こそ表現師なのだと思う。

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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