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 素晴らしい童謡にふれて

成人式のお祝いに頂いたのが立原えりかさんの童話集「人魚のくつ」でした。それまではサトウハチロー先生の「おかあさん」三部作を好んで読んでいました。子供の頃に見たテレビに毎回その詩が登場します。
サトウハチローと言えば誰もが知っている「うれしいひなまつり」の作者です。

◆ うれしいひな祭り            ◆ おかあさんの愛
 あかりをつけましょ ぼんぼりに       この世でこよなく美しいもの
 お花をあげましょ  桃の花         そは花なり そは花なり
 五人ばやしの 笛太鼓            この世でこよなく美しき心
 今日はたのしい ひな祭り          そは母なり そは母なり
                        花も母も 種となる実を愛す
  お内裏様と おひな様            こよなく愛す
  二人ならんで すまし顔            かなしくも 愉しきかな
  お嫁にいらした 姉様に        
  よく似た官女の 白い顔         ◆ おかあさんの匂い
                       おかあさんの匂いはどんなどんな匂い
 金のびょうぶに うつる灯を          朝はかまどのけむりの匂い
 かすかにゆする 春の風            昼はおべんとの おかずの匂い
 少し白酒 めされたか             晩にはかすかな おふろの匂い
 赤いお顔の 右大臣
                       おかあさんの匂いはどんなどんな匂い
  着物をきかえて 帯しめて          春はうれしい ちょうじの匂い
  今日はわたしも はれ姿           秋はやさしい もくせいの匂い
  春のやよいの このよき日          冬はひなたの ふとんの匂い
  なによりうれしい ひな祭り                 (以下 略)

思い出しましたか? 私は童謡の中で一番好きな作品です。勿論立原えりかさんよりもずっとずっと前にこの詩は知っていました。お釈迦様の教えに、『ひとを愛するという「愛」は、迷いのもとになるものだと言われているのですが、母の子に対する「愛」だけは認められていたのです。なぜならば、恋人や、好きな人を愛することは、好ましいと思う自分の欲望を満足させるため。つまり、自分を第一の立場に置いているから迷いの原因になるのです。これに対し、母が乳飲み子に乳を与えたり、接する態度には子供の側が中心であり、自分のことなど投げうって惜しみなく優しさを施している。自分を超越した母の愛こそ慈しみとされています』と。(つづく)

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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