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 記憶の風化

あれから9ケ月!今年3月11日午後2時46分!日本中が震撼させられた。
勿論、今でも被災地の現状は想像を絶する状況下にある。しかし、直接的でなかった人々はもうすっかり忘れ去ってはいないだろうか?そう言われれば「そうだった!凄かったね!」となる。
私は豪雪地帯の生まれで冬の厳しさは身を持って体験しているだけに、これからの寒さはそれは半端ではないことが判る。
そんな中、まだ仕事にありつけない!家族もバラバラだ!という人たちがどれだけいるんだろうか?
今年のクリスマスは経験したことのない寂しさに襲われるんだろう!ましてお正月などどんな気持ちになるのだろうか?私もずっと昔に家族を失い豪雪の中で一人暮らしをした頃があった。その年の1月に起きたのがあの阪神淡路の大震災であった。まもなく春を迎えた途端「サリン事件」が起きた。
安全神話の崩壊とともに私の新しい生活も始まった頃だ。当事者がどんな気持ちで日々闘っているかは容易に判る。
頑張れという言葉は非常に辛いものだ!それでなくとも本人は頑張っているのだから!
私はとにかく後ろを振り向かず一生懸命前を見て歩いた。あれからまもなく17年を迎えようとしているのだ。とにかく生きていかなければ!必死で働いた!
多くの仲間が心配をし励ましてくれるが、気持ちを強く歩いていかなければならないのは私自身だ。誰に頼ることもせず自分の道は自分で切り開こうと頑固な面を上手にコントロールしながら今日まで歩いて来た。
特にここ10年ほどは非常に生活も楽に潤いの中で歩くことが出来ているように思う。
頑張ったなどと言葉に出来るほど甘くない日々ではあったが、負けない気持ちが大切だということは身をもって体験できた。もうひとつ大切なことは、感謝の気持ちだろう!
私が築き上げた会社をぼろぼろにされた17年も前の状況を考えると、恵まれ過ぎていた環境に油断があったのだと思う。社員(ひと)を信じることの難しさも教えられた。当時は悪いことをした社員にその原因を当てはめていたが本当に若かった。その社員を雇ったのは自分であり、信用しすぎて任せたのも自分なのだ。
つまり管理するということの難しさを特別に知ったときだった。
私にすれば大震災が起きたようなものだった。
ここで学んだことは、薄れゆく関心に注意しなければならないこと。そしてどんなことにも言えるのだが、喉元過ぎればがまさに当てはまるのだ。
私は自身が当事者だっただけに、忘れるなんてとんでもないこと。1日1日を感謝し、自分の出来る範囲内で出来るだけ世の中のために何ができるかを考えて行動も出来るようになったと思っている。
私には素晴らしい仲間が多い!私は彼ら彼女等と本当に感謝の中で歩いている実感を味わえているのだから。こんな幸せなことはありませんね!
4~5日前に、「冬の星空は綺麗ですね!」とメールを頂いた。昨日何気なく夜空を見上げたら素晴らしい満月だった。そしてそれは同時に皆既月食に遭遇できた瞬間でもあった。
忘れてはならないことを感謝で生きるということは年齢差を超えて非常に美しいことだと思っている。そうすると不思議なことに癒しの世界に入ることが出来るということだ。
直接的に、東北地方の被災者に何かしてあげることはまだまだ出来ないが、私の仕事を通じて、一人でも多くの若者たちの夢の実現へのお手伝いが出来るとしたら、せめて私も応援団の仲間入りが出来ているのかなって思っている。
どんなときも、感謝が消えることのないように歩きたいものだ!それが本物の愛ではないだろうか!




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岡部俊雄

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