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 波島陽子を訪ねて(守破離を知る)

波島 1

まだ昨日の感動(ジャイアンツ日本一制覇)が冷めやらないでいる中で午前11時すぎ、1本の電話がかかって来た。
なんと奄美大島からだ!今月中旬に浅草で波島先生にお稽古をつけて頂けないかという依頼の電話だった。
本家の後を継いで日舞で活躍されているお師匠さんから是非とのこと。

一昨年あたりからその数は増えて来ていることは感じていたが、考えてみたら凄いことだと思う。
イタリアからオペラ歌手が「蝶々夫人」のオーディションを受けたいからと着物の動きについて学びに来たり、今春はイギリスからの(BBC)の日本の文化を芸者姿でとの収録、ブラジルから舞踊振付の依頼。

日本各地から頂くオーダーには少し慣れてきたが、実際にお稽古場を訪ねて来られ、指導を仰ぐということは・・・・といつも感心してしまう。
その理由の殆どが波島の舞い姿の美しさにあるそうだ。ビデオを購入される方も「本当は実際に浅草で波島先生から教えて頂きたいのですが!」という方が殆ど。
振付ビデオの制作の意図は実際にはそうした遠方の皆さんが東京までは費用がかかるだろうからがその発想だった。なのに、でも実際にお会いしたいという憧れみたいなものも感じる。

いつだったか、守破離(しゅはり)という言葉を耳にしたことがあったが、最近波島先生を見ているとまさに彼女はその道をたどっているんじゃないかとつくづく思うのだ。
つまり、芸の修行に一心に取り組んできた波島だが、無心で教わった時代があって、それでも芸を極めたいと花柳流の師匠に学び、西川流を学んでそのあくなき努力は続いた。
運が良かったのは、その修行中にも師匠を代行して生徒さん(弟子)に指導する機会を長いこと与えられたことだろう!そんな中で、これでは駄目だ等々の探究心や向上心が重なって他の先生に学びを乞うたことだと思う。

舞台女優だったことが他の指導者にない環境でもあった。
その表現力は先日訪れたマレーシアの有名なタレントさんが波島の舞踊を観てずばりその感想を述べた。
表現力とは、言葉は通じなくとも観客に伝わるものだと痛切に感じたシーンだった。

守破離の離とは、自分のものとして創れる力が備わってこその離なのだ。
全国のお師匠さんが、もっと近ければ・・・・と嘆く中、「波島教室の生徒さんは幸せですね!」と漏らす意味が伝わってきます。

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岡部俊雄

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