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 波島教室 生徒の旅だち 2

カナダ2

とうとうと言ったらよいのだろうか!
2013年4月19日早朝。 カナダへ向け、彼女は機上の人となった。

波島陽子日本舞踊教室の門をたたいたのが丁度昨年の4月7日。殆ど丁度1年だ!
面接の際、「私は将来海外留学をすることが夢なんです」。私は瞳を輝かせてそう語る彼女が忘れられなかった。
「そのために、日本にいる間に日本人として何か日本の文化、特に振る舞いやしぐさなどを身につけられたらと思っています」と。
1週間に1回、カナダへ出かける寸前(4/16)までお稽古を続けて来た。

目標があるって本当に素晴らしいと思える見本を間近で見せてもらえたとはこのことでしょう。
いつしか、彼女との交信に私は「応援団長」として常に「団長」と言い続けて来たのだ。

正直、こんなにも早く夢を実現させるとは思わなかった。
語学がしっかりしているという裏付けがあることは確かだが、なんと言っても強い気持ちを持ち続けられたことに心から拍手をおくってあげたい。

「向こうでの仕事は見つかっているの?」
「いえ!まだです・・・」
「では、生活はどうするの?」あてが無さそうなので少し心配で突っ込んでみた。
「いえ!少し貯金をしていたので、その蓄えのある間に向こうで早急に決めるつもりです」

その口調にはなんの心配もなさそうな、いえ自信すら持ち得ている感じさえ伺えた。
それどころか、3年ほど居ると永住権を取得できる権利が得られるんですと心を弾ませる。

私も、こうした若者を何人も見て来たが、彼女は平成生まれでしかも女性である。
頼もしい・・・という言葉が適切かどうかは分からないが、それより期待に胸躍らせる彼女の心に拍手喝采。

日本舞踊というのは、1年やそんな短期間で身に着くものでないことは芸事に関わっていればすぐに分かるのだが、センスと言おうか持って生まれた素質や彼女の持つ感性がすでに立ち居振る舞いやそのしぐさに表れているから末恐ろしい(表現が適切でないだろうか!?)
記念にと、ビデオを回し写真にも収めプレゼントしてあげた。
波島教室で来年2月に生徒さんの舞台があるが、そこに立たせたらどんなに素敵だろうと少し悔しい気持がないでもなかった。
可愛い子にはタビ・・・・か(笑) 最大限自分を慰める言葉だった。

カナダ1

上の2枚の写真を見て気づいてもらえたら嬉しい!

つまり、日本舞踊で身につく「しぐさ」や「振る舞い」が新人にしては本当に良く表現できるようになっていた。

多くの日本舞踊を習いたいと尋ねてくる生徒さんにその習いたい理由を尋ねると、その殆どがやはり「しぐさ」や「振る舞い」、すなわち女性としての「優しさ」みたいなものが身につけば・・・という人が圧倒的に多い。

そう言った意味では、このままま彼女は舞台に上がってもその表現が出来るだろうと思えるほど素質を開花させた一人だろう!!
師匠波島もその進歩には舌を巻いていたほどだ。

よく、「波島流」って何ですか?と聞かれることがある。
メジャーである花柳流や西川・藤間等々あるそれぞれの流派が日本舞踊界の重鎮といえる大御所であることは間違いのないところ。
ところが、今では大衆演劇界が魅せる舞踊を見て踊りを習いたいと申し出て来る若者が少なくないのです。

ひとくくりにすれば、つまり演歌や歌謡曲を舞うあの「新舞踊」に憧れているんですね。
波島は、この演歌や歌謡曲をしっかりと日本舞踊の基本を大切に、あくまでもその美しさを追求して振りを付け、生徒に教え込んでいる。
これが画期的なこだわりであり立派な「波島流」と言える。
その証拠に、全国から来る振付の依頼は殆どがそうしたメジャーである各流派の先生からだということであろう。

波島が積んできた長年のお芝居(特に時代劇)の経験は何よりも強いものとなって「波島流」を確立しようとしている。
従って、若い女性たちはそうした芝居心から舞踊を通じてこれらのしぐさや振る舞いを身につけているのだ。
実際に習っている生徒さんや、全国から寄せられる振付に対する感想を聞くと、「美しい」と称賛されることが殆どだ。

毎月入会される生徒さんの数は想像を越えて増えている。
これはまさに「ほんもの」に触れた人たち(生徒)の偽らざる声なんだろう。

そんな生徒さんも写真のようにしっかりと技術(しぐさ・ふるまい)を身につけ日本の文化を世界に紹介してくれるのではないかと期待が膨らむばかりだ。

素晴らしい生徒さんに囲まれて波島陽子は本当に幸せなんではないだろうか。

先日も一人の若者(男性)がシンガポールへ赴任(会社の仕事で)して行ったが、彼ももまたその心は今回のカナダに発った彼女ととってもよく似ている気がする。

健康には十分注意を払って、どうぞ思う存分羽ばたいて欲しいものですね。

プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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