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 おもてなしの心 11

語りつくせないほど多いエピソードをもっている私は今考えるととっても幸せでしたね。
ほぼ同年代に近い女性(はんばいいん)たちに囲まれ、一見華やかに見えるその職場は実は恐怖でもありました。
つまり、女性(おんな)は面倒くさい・・・、難しいと感じた最初でした(笑)
しかし、言われて行動するのでなく、若い責任者(てんちょう)によく協力してくれたと今になって分かるほど当時はただただ夢中でした。

面倒な女性(はんばいいん)のこんなエピソードもありました。
毎日のことですから、ひょんなことで口喧嘩やそうでなくとも相手をにらみつけんばかりに心を露わにすることもときにはあるんですね(良いときばかりではないということです)。
私はその解決方法(たいさく)に一番頭を病みました。 お互い口をきかずに過ごす店内(しょくば)の冷え込みは凄いものです。当然他の店員(じょせい)たちには何の関係も無いのですが、店の雰囲気は絵に描いたように悪くなります。一番困るのは何も関係ないお客様に申し訳ないということです。
勿論、当事者同士は「お客様には迷惑をかけません」と言います。とんでもありません。腹の中が煮えくりかえるような気持で親切で優しい応対など出来るはずがありません。そのときの作り笑顔は冷え切って滑稽でさえあります。
そこで私はある対策を講じました。喧嘩両成敗と言いますが喧嘩している(いがみあっている)二人を呼び出し(当時店内には話し合う部屋はなく)喫茶店でこう告げました。
「あなたたちがいがみあっていることは、我々にもお客様にもなにも関係ないこと。確かに何か原因があって喧嘩しているんでしょう!?しかし、そんなあなたたちが店に居てはお客様に失礼だ。どんな理由があるにせよここはお客様に私たちの心(おみやげ)を持ち帰って頂こうと決めたんだからあなたたちが店に居ては迷惑です。もっと言えば会社の信用にも関わり会社に損害を与えることは明白。あんまたたちが店に居ることで会社(みせ)はマイナスです。貴方たちが職場にいなければ会社は助かります。従って、心が晴れ晴れとし仲良くやれるまで今すぐ帰宅しなさい。もし、私のいうことが理解できずそれでも店に居るというのであれば即座に欠勤扱いとします。しかし、帰宅してくれるんであれば出勤扱いにしておきますよ。」と。
帰宅し、自宅や寮であるいは映画やボーリングに行こうが出勤にしますよとしたのです。勿論帰宅して遊びに行くなんてと思うかもしれない。しかし、映画にでも行って楽しい思いを心で整え笑顔で職場復帰できるようになったらいつでも復帰(かえって)しなさいとしたのです。
それでも帰らない場合は欠勤扱いですが、実際にはなかなか帰れるものではありません。そこで私は明るい声で、「はい!青木さんお疲れ様でした。青木さんのお帰りです・・・」と声をかけるのです。苦労して何とか帰って頂きました。しかし、その理由を周りの仲間(しゃいん)が分からないのではサポートのしようがありません。
当然朝礼でその意味を説明し、その後それを名駅店の規則として採用しました。嬉しいことはそんな規則を使うことはその後1回くらいで終わってしまったことです。
意味が分かれば職場は本当の明るさが戻ってきます。

なんのために私はそこ(職場)にいるのか、その意味が分かるからこそ即座の解決となったのです。
お客さまの知らないところ、見えないところで、どうしたらお客様が喜んで楽しくお買いものが出来るかの方法はきっと職場職場でいろんな問題と闘っているんでしょう!
しかし、その必要性(じゅうようせい)が理解出来れば全て簡単なことなんですね。
当然私は勝手に帰宅者を出勤扱いにした訳ではありません。考えられない手法ですがその理由を専務にはしっかりと説明をし許可を得ていました。
みんな働きに来ているのです。帰って映画を見て楽しいはずはありません。あとで聞いた話しですが、そうして職場を離れることは実に悲しくも空しくなるものだそうです。だから、店に残った仲間には、その人が戻って(翌日)来たら、何も無かったように笑顔で明るく迎えてあげようとその対策も怠りませんでした。

どうでしょうか!?こんな気持でお客様をお迎えしようとしているお店があったら!
お客様にはその空気はすぐに伝染しその素晴らしさ(ふんいき)を瞬時に察知して頂けない訳がありません。
20代の女性の笑顔は特に素晴らしい! それがアルバイトにも伝染し活気は売上と正比例していきました。

(つづく)
プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
チーフ・プロデューサー
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