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 感謝の気持ち 5

このような(中元・歳暮)慣習は日本独特の文化なんでしょうね。ただ、韓国ドラマなどを見ていると時代物の作品には必ずと言って良いほど賄賂や貢物の場面が登場します。これは決して相手に求めるものではありませんが、権力や立場を利用し要求をするといった様子を現在でもまだまだ見ることがあります。
子供や部下を育てる観点からすれば決して良い見本ではない訳でその解決は難しい問題でしょう。ただ親の背中を見て育つとすれば「感謝の表し方」は心をもってお手本を示して欲しいものです。これはクリスマスプレゼントや結婚式のお祝い等でも同じことが言えます。
決して金額の大小ではなく相手を思いやって工夫をすればきっと喜んでもらえるはずです。人間だから出来る心のキャッチボール、大切にしたいですね。
私が贈った一例をお話しましょう。結婚式の案内が届いてからでした。新郎が私の友人で、彼は前から家庭を築くことに夢を描いていました。昭和の話ですが、私は印章屋に出向き表札を探しました。木製の温かそうな表札は当時1,000円。サービスに名前を入れてくれるというのです。
家庭を持った実感!表札に二人の名前。想像しているとこちらの方がにやけてくるようでした。筆文字でとても素晴らしい表札が完成。綺麗な包装に済まない気もしましたが、このような贈り物はまず無いだろうと自信をもって届けました。想像してみてください。表札は小さく硬く軽いです。「何だろう?」、やはりそう思ったそうです。
沢山頂いた贈り物の中で一番嬉しかったと今でも話してくれます。彼は友達の結婚祝いに同じ気持ちで表札を選んだそうです。しばらく新婚さんはその結婚の証に酔いしれたのは言うまでもありません。
次に選んだ内容は新郎新婦の生年月日の翌日の新聞です。コピーで縮小し自作の詩を添えて額に入れました。
つまり、その日付の新聞には二人の生まれた日にどんな出来ごとがあったかを知ることが出来ます。これも喜ばれました。当時新聞社を訪れ縮小版をコピーして頂くのは大変でしたが、趣旨に感動しいずれも快く応じてくれました。勿論今でもその額は日本間に飾ってあります。
相手がどうすれば喜んでくれるか考えることも楽しいですが、私のどこかに感謝の気持ちがあってそのような行動に移したんだと思います。相手には申し訳ないと思いますがいずれも贈り物としては常識を超えるくらい安いものです。喜んでくれた相手のその後の話を聞いても「良かった」と今でもそう思っています。
相手に伝わることが何よりですからね。(つづく)

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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