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 見え隠れする心

波ー1

波島教室で学ぶリーダーが率いる殺陣集団「ユニットことのは」

現在、全国にいくつの殺陣チームが存在しているだろうか!?
若者が日本の伝統文化に魅かれて頑張る姿は美しい。 しかし、彼等はできることなら役者になりたい・・・
スクリーンで活躍したいと夢見る若者たちだ。

私は、ここに強いこだわりがあってどうしても譲れないものがある。 「本物」・・・ということです!
「エッ! 何をもって本物!?」 確かにそう言われると非常に難しいですね !
つまり、うまく言えないがやはり剣にも日本人らしい「心」を表現させたい・・・ということです。

波ー2

本人は気づいていないかも知れませんが、日本舞踊を習うことでその表現に美しさが出てきたということ。
足の運び、間の美しさ!  極めたいですね

波ー3

同じく波島陽子から日舞を習う「サムライブ」の面々!
その殆どが20代です。  この年齢から日本舞踊を習っていたら素晴らしい役者になれるでしょう。

波ー4

これは、「剣」の心得、日舞の心得、時代劇とは何か・・・を考えたときに教えてあげなければならない先輩の責務のようにも思います。
着物に剣、子供の頃から特に男の子は憧れのひとつだったんでしょう。
「日本の血」、と言ったらオーバーでしょうか!?
子供の頃はチャンバラごっこで良かったかも知れません。
しかし、悲しいことに美しさや魅力に迫るグループは本当に少ないです。
ベテランの殺陣師が言っていました。 あれは殺陣ではなく「アクションだ!」・・・・と
つまり味わいが無いということでしょう!

波ー5

石の上にも三年!!!??
いいや、日本舞踊のような伝統芸はとても3年や5年で会得できるものではありません。
それでも舞台に上がって「良かったよ・・・!」などと言われれば嬉しさは隠せないものです。
しかし、ここで勘違いする若者がいるんですね!
確かに、若さはそれだけで可愛いし綺麗!そして華やかさがあります。
私の言う「美しさ」。この美しさに向け更なる努力を重ね、多くの観客を唸らせて欲しいですね。

波ー6

演じ手は、お客様を惹きつけてナンボです。
先ほどの殺陣のところでも話しましたが、以前「殺陣チーム」に入っている女性が波島の門をたたいて来たことがありました。
本人がどうというのではなく、最初に剣の練習を重ねて来た者がお扇子(日舞)を持ってもどうしても絵にならない。
5年ほど通いましが、この癖はとうとう抜けませんでした。 この時点で美しさからは縁遠いものになってしまいとても残念だったことを覚えています。

波ー7

心が形に表れてこそ本物です。
先日、京都の老舗「井上ハ千代」つまり井上流の特番をやっていました。

私はこの番組を観て確信を得ましたね!
つまり、日舞は心を表現するのだと・・・・ 。 まさに私が唱え続けてきたそのものでした。
勿論、なんでも基礎は大切です。 この基本を習い身体にしみこませていずれ心で演ずる。

心の動きもさることながら、目の奥を見たらその人(踊り手)が上手い下手がすぐに判ります。
本気になれ!・・・という言葉がありますが、役者つまり演じ手は心の無い人がどんなに頑張っても踊り(作品)にならないということです。

昨年、浅草公会堂で波島陽子芸能生活30周年を記念して教室の発表会を行いました。
生徒さんが公会堂で踊ること自体画期的なことですが、ここで異変が起きたことにその理由の根源を殆どの人が気づいていませんでした。
ご存知のように、発表会というのは基本的に自分の知人や親せき等の出演等が終わると会場を帰ってしまいます。
主催者としてこれはとても残念ですが仕方ないかな・・・・!?そう思っていました。
ところが、私どものあの舞台で奇跡が起きたのです。
つまり、最初から最後まで満員だったということ。 決して自慢をしているのではありません。
それを裏付ける証拠が舞台後2ケ月以上もその感動が冷めず、なんと300通以上ものメールやお手紙お電話で大賛辞を受けたことです。
勿論まだまだ技量は足りません。 しかし、少なくとも「心」を表現することに合格を頂いたんだと思っています。
「こうして心を添えるんですよ!」、その作品を仕上げる為の指導ですからその後の応用に役立つ等は分かりません。
しかし、少なくともその指導を受けた人たちは舞台に立って得た反響できっと納得したはずです。

嬉しいことに、家元波島陽子はそれはどこの指導者にも劣らない指導力を持ち合わせているところにその要因が見えてなりません・。
謙虚さに心を持ち合わせ、歴史を熟知した振付師が創作した作品に生徒が学ぶ。
既に5年以上頑張った若者が、あと5年もしたらとんでもないチームを誕生させるようでとても楽しみです。

いくら上手に嘘をついても心は見えると誰かが言ったように、踊りに殺陣に本当の心は見え隠れしていることを知って欲しいですね。
本物を追求するってそうした裏付けがあって出来ることだと言い切れます。
「楽しければ良い!」 全く間違っていません。 一般のみなさんは楽しいことが大前提です。
しかし、プロフェッショナルを目指す者はここをしっかり理解し本気で稽古に励んで欲しいと祈ってやみません。












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岡部俊雄

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