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  心のファインダー

あじさいA

この時期、ちょっと目を移すととても素敵な光景に出会うことが出来るから嬉しい。

中学に通う頃からとても写真に興味を示すようになり、白黒のフイルムを入れてよく撮影に出かけた
ものだ。
ご存知のように、昔は「現像」してみないとどんなふうに写っているかは全く分からない。
押し入れを現像室に作り替えてあの真っ暗な中で現像作業したことを覚えている。

高校に入ると体操で忙しかったこともあり、それほど思い出に残る写真は残っていない。
それでも、私の親友が同じ体操部の女性を好きになったことが判明し、修学旅行など36枚撮りの
フイルムを20本も買って彼女を写しまくったことを覚えている。
その写真が縁で2人は付き合うことになったが「出会い」や「縁」の不思議さは何かそこから始まった
ような気がします。

友だちになったり等はそれを意識してスタートさせたことは一度もなく、私の「出会い人生」は不思議
なくらい素晴らしいものとなりました。

同級生だから、同僚だから、同じクラブの部員だから等々で友だちになったり生涯の友となったりする
訳ではありませんね。
体操一筋の私にガールフレンドが出来る訳でもなく、ひょうひょうとした毎日だったように思います。

そのひとつに、何かに打ち込んでいる時って「彼女」や「彼」の存在はまた別物だったんですね。
題名は忘れましたが、昔こんなテレビドラマを観たことがあり、それは今でも感動した作品のトップクラス
で覚えています。
もしかするとそれが私にとっての青春の始まりだったかも知れません。

そのドラマの題名も出演者も忘れてしまいました。 確か、男性を石坂浩二が演じていたような・・・
そのドラマは、青年医師が自らの研究に没頭し、見向きもしなかった女性アシスタントの心を最後に知る
という難しい内容でした。

青年医師は医学会へ自らの研究を発表するまでの苦闘が描かれていたものですが、世界的に権威ある
称号を手にするまで研究に研究を重ね、寝る間もない数年間が描かれます。
傍らで献身的にサポートする助手が居た訳です。
それは、来る日も来る日も研究研究に明け暮れる毎日。  そんな青年医師を健気に支える助手の気持
ちがさりげなくももの悲しさを併せ持って綴られていました。

いよいよ、学界に発表の日がやってきます。
この研究の成果はノーベル賞ものだったと思います。
ところが、発表の前日に「号外」として新聞やテレビにその研究の成果が公表されたのです。しかも別の
研究生(医師)の名前で・・・!!
発表した彼は一躍有名になります。  実はこれこそその研究は全て盗まれてしまったものでした。

本来の研究者は長年の苦労は無駄となり、どん底に突き落とされる訳ですが、そのときコーヒーを入れ
ながら彼女(助手)が先生につぶやきます。  「私の履歴書知りたい!?・・・」と。
つまり、青年医師は何年も何年もすぐそばで助手として彼を支えていましたが、彼は研究バカで相手の
心の内などまったく分からなかった訳です。
青年医師が大好きだった助手。 しかし、甘い話ひとつする訳でない彼のそばでまさに献身的に支えて
いましたが、その根底には彼が大好きというくだりがあったわけですね。

履歴書をを見たくない・・・・!?というのは自分のことをきっと何も知らないであろうからと生年月日から
エンディングで流れる履歴書。 おそらく多くの視聴者がきっと涙したはずです。

これはドラマでしたが、世の中には溢れんばかりの出会いでいっぱいなはずですね。
この出会いを得た者が本物の友となり師弟関係となり、伴侶等々になるのかと思うとその出会いの妙味
は半端じゃないように思います。

写真が好きだ・・・・と言いました。
昭和の終わり頃から私にもそのチャンスがやって来ました。
新聞社主催の写真コンテストの入賞、平成の初めには我が子を撮った1枚がフジカラーのほのぼの写真
コンクールで優勝。 ショッピングセンター「ダイエー」の全店(全国)でその作品が紹介されたこともあり
ました。
好きということで仕事ではプロのデザイナーと一緒に勤めていた会社の企画開発部のスタッフとしてい
ろんなことを経験させて頂きました。
プロと接していると本当に学ぶことだらけです。

ものごとに真剣にぶつかっているとその道のプロとは心が通じ合えます。
そして、見たことも、行ったこともないような出会い(人・場所・もの)に多く出会えました。

美しいものを見る目。 これも素晴らしい特技になるんですね!!
そして、この見方が変わって(成長)行きました。
同じものを見る場合、可愛い・綺麗・素晴らしい・・・等々その感動感想は幾重にも拡がりを見せます。

最終的に井村君江先生に出会う訳ですが、ここでものの見方について大きく自身の変化を見つける
ことになりました。
前に、四つ葉の話をしたと思いますが、嘘のように私は四つ葉を発見(み)つける名人になりました。
その場にしがみつき、10分も20分も探すことはありません。
嘘のように思うかもしれませんが、まるで四つ葉に招かれててでもいるように私の目は四つ葉に向いて
しまうのです。

カメラを持って花を見つけます。
相手(花)と話しが出来るようにカメラを向けることが出来たらしめたものです。
つまり、会話が出来るような気がした瞬間右手の人差し指が動きます。

出会いとは、人と出会うことだけが出会いではないんですね。
その人の心の持ち方でどのようにでも出会いの道は開けます。

上京して恵まれたことに私はいくつかの会社を役員として迎えられました。
特に畑違いであった建設業などではそれは凄いバッシングに遭ったこともあります。
つまり、専門知識が無いからに他なりません。
しかし、私には神がかり的な営業があったから本当に幸いでした。
相手(ひと)の心を開くことで営業は出来るという典型でした。
自慢で言っているのではなく、これはなかなか真似のできない芸当なのかも知れません。

出会いや縁を人一倍大切に出来る心根はどんな場所でも通用したのですね。

写真を撮るとき、カメラを向ける被写体が好きであればものは簡単です。
美しく撮るのは決して技術ではなく心だってことが必ず分かります。

20歳代前半の頃、倉敷から瀬戸内海に向かうとそこには水島というコンビナートがありました。
X線の技師になろうと非破壊検査の仕事に立ち向かっていたころ、朝が早い私は日課のトレーニングを
していました。
ある日、バーベルで鎖骨を負傷した時のことです。 鎖骨を痛め、うずくまっていると一人の化粧品の
セールス(女性)がやって来て、私をみるなり瞬時の手当てをしてくれ水島の病院を教えてくれました。
診察の結果「鎖骨骨折」でした。
東京(伯母の家)に帰り静養しましたが、そのまま水島には帰らず1ケ月後に私の名古屋生活が待って
いる訳ですが、再出発となりました。
たった、5分も居なかった化粧品のセールスの女性。 もうおばあちゃんになりましたが、今でも交流が
あります。

静かな夢

私はいつも思います。  今でもまだそう信じて人生を歩いています。

人の心ほど確かなものはありません。 人間だから素晴らしいのはそこなんですね。
でも、人の心ほど不確かなものもないと言えるでしょう!!

感謝し、感動し、泣いて笑って歩いています。
でも、心を大切にすることで得られる喜びは限りがありません。

簡単にものを手に入れようとか、便利さの追求だけでは生涯この素晴らしい「心」に出会えないんです。
何かが美しく見えるのは、見る人の心が綺麗だからとよく耳にしますが、決して恩にきせるのではなく、
素直が前面で思いやる心あれば必ず素晴らしい出会いに巡り合えます。

梅雨の合間でさえ美しいものでいっぱいです。
考えてみたら、当たり前なことですが、人間はいつか必ずこの世を去ることは間違いありません。
お金を遺すより「心を遺せる大切さ」に気づいたらどんなにか素晴らしいでしょうね!!

昨今は結婚しない人が増えているそうですが、勿論「結婚」が全てではありません。

生きることで、生活することでいっぱいな若者も少なくありません。
しかし、人間は決して一人では生きられないんですね。

どんなにお金があっても、どんなに年をとっても「一人」で居られない典型があの億万長者の生き方
でしたね。
女性をそばに置きたい。 これは色恋を超えて人間の本音でしょう!
お金があることで出来た縁。 結局殺されたじゃないですか!?

心で生きていたら、心で生活していたらきっと素晴らしい「縁(であい)」はいっぱいあったんだと思えて
なりません。

挨拶に笑顔を添えたら「お嫁さんに欲しい・・・」と言われるよ!
こんな話を名古屋時代社員教育でしたことを覚えています。
そしたら、1年後くらいに毎日送迎してくれるタクシー会社の運転手と結婚することになった現実に正直
びっくりしたものです。
その頃彼女は「本当でした! 挨拶ってすごい!」・・・と言われたことをよく覚えています。

縁も出会いもその人の心がそうさせるもの。
「挨拶は人の心を開く鍵」・・・・とよく社員教育で力説しました。

縁や出会いの少ない昨今。 あるんだろうけどものに出来ない現実かもしれません。

いつも言うように「スマホ」時代が必ず人間崩壊につながると言い続けて来ましたが、ものは使いよう
なんですね。

ものを使うのではなく、心を使うことに心がけてください。
周りには素晴らしい出会いの妙味でいっぱいなはずです。

綺麗な心でファインダーをのぞくと何が見えるか!?
見た人にしか分からない多くの喜びがいっぱいなはずです。


プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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