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 あおり運転の大罪

事故車

現在、あおり運転で亡くなったご両親の裁判が話題になっています。

あきれるのは、どんな加害者にも弁護士がついて弁明をしているということです。
私はこうした内容に首を突っ込んでこのような場で意見を述べるのは正直初めてです。
ネットに載せればなんだか訳のわからない攻撃を喰うのが関の山だからなんですね。

私も実際に30年ほど前に「あおり運転」に遭い九死に一生を得た経験があります。

それは、雪国の高速道路を走行中のことでした。

周りにはいっぱいの雪野原。 しかし、ご存知のように雪国の高速道路というのはそれは見事な除雪が成され
道路には雪ひとつありません。
仕事帰りであと3kmくらいで最寄りのインターというところ。 真っ白な乗用車が我がもの顔で走ってきました。
・・・・と同時に私も、私の前に1台の乗用車が居たのでそれを避けようと余裕をもって追い越しにかかりました。
ところが私の後ろの車も一緒に追い越しラインに出たのです。  ということは私が邪魔になりますね。
でも、先に追い越し態勢をとったのは私です。
もう追い越しを始めたのでまた走行車線に戻る訳にはいかないタイミングだったのです。
ところが、私の後ろの車は即私が邪魔になったのでしょう・・・・! 「どけどけ~・・・・」と声が聞こえるような運転ぶりで猛スピードであおり始めました。
私も追い越し中ですから、それを避けるのにおそらく90kmほどのスピードは出していたと思います。

するとどうでしょう!!  私が無事追い越しを終えて走行車線に入った途端です。 当然私よりスピードを出し私を追い越した車は突然私の前に入り込み、入り込んだと思った瞬間キューっとブレーキをかけたんです。
「危ない・・・・」っと思い、とっさにブレーキを少し踏みました。 ところが、その道路は殆どアイスバーン状態だったのです。
つまり、私がブレーキを踏んだ瞬間もうハンドルの制御はまったく利かず左横滑りしながら左のガードレールにもの凄い勢いで向かい始めました。  今でもあの恐怖は忘れることが出来ません。
もうとても前を見る余裕などありません。  利かなくなったハンドルをなんとか正常な態勢に戻そうなどしていられないんです。
つまり「ああ!これで終わった」・・・と思った瞬間でした。  なんと私の車両はまるでサーカスでも見ているようにクルーンとその道路をスローモーションで2回転。  そして次の瞬間ド~ン・・・・と。  ガードレールにぶつかった音でしょう・・・・!!  しかし、それでもまだ止まらず今度は追い越し車線側(右)のガードレールにど~ん!!!!   そこまでは覚えていました。
もう1回ど~んと・・・・。  つまり3回ぶつかったんですね。   それでやっと車は止まりました。

なんと私は運良く全く無傷でした。
110番通報した後私は非常灯を焚いて後続の車に事故を知らせたのは本当に無我夢中で全てとっさでした。
勿論興奮していましたから何が何だか分かりません。   私の車両は大破でした。
パトカーと救急車他誰かが知らせたんでしょう・・・  大袈裟すぎるほどの関係車両が集まりました。
警察官が大破した私の車両を覗き込み、「運転手は大丈夫か・・・・!!?」と叫びます。、
声の出ない興奮状態の私は人さし指で自分を示し、「ここここ・・・・」と運転手が自分であることを・・・。

急ブレーキをかけた車両のナンバーはあまりの突然の出来事で覚えておらず、どこの誰やら・・・!!
ブレーキをかけ、あおった車両はおそらくバックミラーで私の車両の凄い動きを見ながら走り去った(逃げた)んでしょう。
警察官が車両を見て、「よく無事だったね・・・・!良かった良かった・・・」と。
それからインターにある交通事務所で長い長い調書をとられました。
これが、もし私が死んでいてもおかしくなかった分けです。
あおったり、急ブレーキをかけた車両は逃げ去りました。

実は、私の父も追い越し車線をはみ出したダンプカーで正面衝突で即死、52歳の若さでです。
バスの後ろにいたダンプはいきなり追い越し禁止車線で追い越し、父と・・・

その運転手は逃げずにお詫びに来ました。  しかし、人間死んじまっちゃどうにもなりません。

ここで、「あおり運転」についてですが、それを弁護する人は大きなことを忘れていると言いたいんです。
これらは、机上の議論で解決など絶対に出来ないということです。

あおられた側がどんな恐怖を味わっているか!?  想像を絶する怖い現実のあることを決して忘れてはいけません。
車は間違いなく走る凶器です。 「性格」・・・・と言ってしまえばそれまでですが、そうした怒りっぽい性格の人間は決してハンドルを握ってはいけませんね。
事故が起きてから返って来る加害者の言葉はその殆どが屁理屈でしかありません。  留置場に入り刑務所でどんなに反省しても亡くなった人が生き返る訳ではありません。
世の中には防げない災難(災害)がありますね。 それでも家族や子供を失えばその悲しみや苦しみはとてもどんな慰めも効かないほどむごいものです。
しかし、「あおり運転」で起こる事故は100%防げる事故です。

車に乗らなくても簡単に頭に血が上る御仁もいます。  優越感の中で我がもの顔!!??

あおるような人間はどんな理由もききません。
無責任な人間に限って言いわけをする者が少なくありません。
人を愛する心を持てれば決してこのような事態は起こらないのですが、昔どこかの社長も酒を飲んではハンドルを握っていました。 どんなに注意しても、「俺は社長だ・・・・」と思っているとしか思えません。

いつも言っているように、相手を思いやる心があれば決して事故にはなりませんね。

交通事故だけではありません。  自分本位で自分勝手な人間はどれだけ多くの人に迷惑をかけているか・・・。

全て事故は心の成せる業なんです。
自分本位でなく、譲ってあげたり感謝ができたり、一番大切なことが失われつつある平成だったかもしれません。

「あおる」など優しい心あれば無縁のはずです。  人は、一人では生きてゆけないんですよ。

今回の裁判ですが、潔さがせめて仏になった人への償いでしょう。
ここにきて迄まだ自己防衛したいんだろうか!?   加害者よどんな言い訳も効かないことを知りなさい。
往生際が悪すぎる。

弁護人も理屈をこねている場合じゃないんだ。
最後にひとつ聞こう。「もし弁護人あなたの家族がそうした事故で亡くなったらそれでもあなたは加害者を弁護するんですか!?」

理屈じゃないんだ。  みんな平和に幸せになる権利があるんだ。 
だから解決は仕事では処理できないんだよ。   被害者のご家族を思うと心が痛みます。

(ちなみに、この写真は当時の私の事故車ではありません)






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