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 妙心寺の座禅

私が経験した坐禅は、社員教育の一環として参加したものですが、それでも一月中旬に行ったのは価値がありました(それが狙いであったことは当時の自分には分かりませんでしたが)。
雪国育ちの私が悲鳴を上げたくなるほど京都の真冬は厳しいものです。朝4時半に起床。全国から参加した若者は約80名。いきなり寺の周囲を2周です。約20分くらいかかったと思う。
吐く息はそのまま凍りつくほど冷たく、起きがけの参加者は愚痴るものばかり。私は三泊四日の日程でしたが、毎朝本気で走り、トップでゴールしていました。真面目と言うのではなく、今回何をしにやって来たのかの目的を考えれば極当たり前なことなのですが、参加者の一部からは「なんでそんなに本気で走る必要があるんだよ」と。
戻って「洗顔」、その後が大変です。つまり坐禅の時間です。これが結構慣れないと同じ姿勢が保てないのです。「半眼の眼」と称し、焦点を合わせてもいけない心の目と言われても難しいのですが、朝も5時を迎えようとする頃、まだ扉を開けていない外からお参りに来ている人たちが私たちのいるお堂の中に賽銭を投げ込むのです。
やってはいけないのですが、横目で見る仲間の姿はまるで三十三間堂の仏像のように並んで見えるから不思議でした。
それから広い堂内各所の雑巾がけです。このときの水の冷たさは今でも忘れません。
心の底では、子供の頃から毎朝雑巾がけを徹底してやっていたので親父に感謝でしたね。それが終わってやっと朝食です。勿論精進料理ですから肉や魚などとんでもない話です。そのときです。麦ご飯にそうした粗食を口にしながら涙を流す27歳くらいの男性がいたのです。彼は2日目に黙って寺を出て行ってしまいました。???????分かりません??
昼は当然セミナー漬けです。考えてみればすべてが「心の持ち方」でしたね。テレビで見る有名な講師、オリンピックメダリスト。有意義でした。中でも花園大学の学長の話が一番心に残っています。
私たちは修行僧ではないので相当手加減された工程だったはずですが、それでも耐えられない参加者もいるのには驚きました。
この経験が全てではありませんが、その後知識人と言われる多くの講演会に出席し自分磨きに挑戦しました。転んでも、倒れても、こころを強く起き上がれるのは、そうしたものの考え方を理解し実践できたからじゃないかなと思えるのです。私が、「頑張って幸せになりましょう!」と説きたいのは、実践すれば必ず出来ると信じれるようになったからです。

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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