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 朝青龍 VS ヘーシンクに学ぶ

日本中を騒がした朝青龍問題。「あの態度は何だ!」「横綱としての品格は?」と緊急特番を組み、街角では号外まで出る始末。今回の問題を若者はどう感じているかが一番興味のあるところでした。
こればかりは非常に難しい問題であったと共に、改めて日本の文化や習わしを考えざるを得ませんでした。
国も違う、文化も違うのです。まして人間は個々にものの考え方も違って当然です。
私自身はどちらかと言うと、文化や伝統は大切にしたい方ですし、出来る事なら多くの若者も将来の日本をそうした方面からも大切にして欲しいと願います。ある横綱審議委員が「朝青龍はアスリートとしては一流だが横綱としては失格であり評価するところがない」と言い切っていました。
彼は、引退会見で精一杯の言葉で抵抗してみせましたね。「品格品格というけど、一端土俵に上がれば鬼にもなる。こんな横綱今までにいなかったからね」と述べていたのが印象的です。
私も相撲は大好きで、出来ることなら幕内の後半の取り組みくらいは全て見たい方です。実際には時間があれば土俵入りからテレビを点けます。大相撲に関する知識も多く持っている方だと思っています。
しかし、土俵外で起こした問題(サッカー事件and暴行事件)以外でも、決して褒められる力士ではなかったと断言します。土俵を割っているにもかかわらず、ダメを押す醜さは、美しい伝統を誇る大相撲にはあって欲しくない言動です。あれでは、勝つためには何をしても良いとしか思えません。

40年前、東京オリンピックに於いてお家芸と言われた種目「柔道競技」で、当然の如く各階級で日本は金メダルに輝きました。そして事件は次に起きたのです。

東京五輪柔道

無差別級で登場した日本のエース神永昭夫選手が当然決勝に勝ち上がって来ました。相手は日本で修行を積んできたオランダのヘーシンクです。日本中の期待に反しヘーシンクに負けたのです。
その瞬間でした。オランダの監督コーチはじめ、興奮した関係者が喜びとともに競技場の畳の上に上がろうとしたのです。それを察したヘーシンクは瞬時に「来ては駄目だ」と言わんばかりに手で制しました。
ショック最中の日本陣営をよそに、大観衆から大きな拍手が起きたのは言うまでもありません。これこそ和の心、日本の精神、武術の教えと称賛されたことは言うまでもありません。最高に美しい瞬間でした。
どうでしょうか?同じ武道家と違いますか?日本人より日本人らしいその光景は柔道のフアンならずともみな感銘を受けたはずです。ヘーシンクはオランダ人です。朝青龍が出来ないはずがないのです。もう一人のモンゴル出身横綱白鵬は「名横綱双葉山に近づきたい」と一生懸命です。その姿は立派に土俵上に表れています。
つまり、指導者に問題があると言っても過言ではないのです。(つづく)

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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