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 長崎屋の崩壊 2

他の会社でもそうだったと思いますが、当然お店は全国で各ブロックに分かれています。ここに今度はブロック長が存在している訳です。今考えると当時のブロック長はまるで天皇のような存在でしたね。
ブロック長におべんちゃらを言いながら仕事を進める各店の販売促進責任者。当然今度はその責任者が業者に無理難題を押し付けるといった具合です。
仕事でお世話になっていますから、販促担当者が抱えているノルマには出来ることなら協力してあげようと考えます。電気製品の新製品のキャンペーン、羽毛の布団の割り当て、それはそれは次から次へといろんなキャンペーンに付き合いました。
仲間内で商売しているようなもので、これでは本当の成績になどならないと思いましたね。あるときグアム島旅行のキャンペーンでA店の責任者は1人で7人のノルマを抱えていたのです。たまたま当社の社員旅行を計画しなければと考えていたときだったので、10人分、つまりノルマよりも3人多く旅行の申し込みをしたのです。それは喜びましたね。その後シャープから10万円もするようなカセットデッキが対象となりました。たまたま仕事で使える便利な器材であったので知人にも紹介したりで全部で15台を購入しました。
ある年ブロック全体での企画で水上温泉有名ホテルでの招待セールが企画されました。私はその中のステージショーのタレントの仕込みで参加していました。会場では宝石貴金属、毛皮・呉服の展示即売会。
400名もの宿泊ご招待セールも佳境に入った頃、私はB店の担当者からそれほど購入していなかったことに気づき、家内のネックレスをと自宅に連絡をとり、好みの作品を購入する手続きをしていました。
するとそこにA店の担当者の登場です。A店からは暫く購入しなくても良いほど様々に協力していたので今回はと断っていたところでした。購入の手続きを見るなりそのときから彼の態度は変わってしまいました。
私は後日彼にはっきりと言いました。「私は出来る限りのご協力はさせて頂いて来ました。しかし、無理をしてまで購入することは出来ません。そのことが原因で取引できないというのであればお取引頂かなくとも止むを得ません。」
それをきっかけにA店の仕事は激減したのです。そこの店長はたまたまセミナーで一緒に学んだ人だったのでそのこともはっきり言いました。「こんなことでは会社はつぶれてしまいますね」と。
本社は勿論、各店の担当者も自分が使ってやっているというような傲慢な態度は皆同じでした。(つづく)

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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