2ntブログ

 誰にだって人生を変える出会いがある 3

追悼試合
くも膜下出血のため亡くなった巨人・木村拓也内野守備コーチ(亨年37歳)の「追悼試合」が東京ドーム球場で行われた。結果は同級生の谷が劇的な惜別アーチそれも代打満塁ホームランという感動的なドラマで勝利した。
この試合で始球式を行ったのが木村コーチの愛息長男の恒希君(10歳)だ。お父さん譲りだろうか、父の現役時代の背番号「0」のユニフォームでマウンドに登場。小笠原・坂本ら4人の内野手がすぐ後ろで見守る中、力強いフォームで投げ込むとなんと阿部捕手のミットにノーバウンドでしかもストライクが収まった。
もの心ついて何度となく父の雄姿は見ていたと思う。でも今日の試合はまさにお父さんのためのゲームだ。投球を終えて阿部選手にそして原監督に愛情いっぱいの言葉を掛けられた恒希くん。そしてクライマックスは谷選手が打ったホームランボールを渡され抱きしめられて言葉を掛けられた。
その様子は聞こえないが全て見ている我々にも伝わってきた。精悍な顔だちといいお父さんにそっくりだ。傍らで優しく見守ったお母さんの眼差しもとても印象的だった。深い愛情で育てられたんだな~というのが良く分かる。
広島も巨人もなくスタンドは拓也一色だった光景を見て息子恒希くんはこの試合を生涯忘れないことだろう。お父さんからの最高級の贈り物のようにも思うこの機会。つまり彼にとってはまさに人生を変える出会いになったはずだ。
本当に37歳のパパを思うとついつい貰い泣きしてしまう。一生懸命という言葉が大好きだった木村拓也コーチ。まさに最後の最後まで全選手が一生懸命であった素晴らし試合にテレビの前の誰もが感動したことでしょう。一緒に苦楽を友にした選手から抱きしめられてかけてもらった言葉は恒希くんにとって何にも代えられない大きな出会い(財産)だったに違いない。
人それぞれにどこでどんな出会いが待ち受けているか分からないが、一生懸命なお父さんだっただけに大きく成長して欲しいと祈らずにいられなかった。野球は筋書きのないドラマと言うがこれがCMのないNHKで放送されたのも何かの因縁かもしれない。あの感動をライブで味わえたのだから・・・

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
チーフ・プロデューサー
演出家

最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード