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 親切な引っ越し屋

商売とは難しいものでもありまた面白いものだ。私が言いたいのは社員を見れば会社が分かるということだ。外食産業のように徹底したマニュアルで動いている作業風景にも見えるように考えなくても手順通りにやれば事なきを得るやり方もある。
もともと私が20代のときには「日本一の販売員になろう」といスローガンを掲げたのであらゆることの想定をし行動指針を作った。その最たるものは「販売員の心の持ち方」であった。
自分が買い物に行ったとき、どんな対応が嬉しかったか、或いはどんな対応が嫌だったか!今でこそ時は金なりで1人にかける時間(接客)を極力短時間で片付けて次の人のお相手となるのだが当時だってゆっくりのんびりしていた訳ではない。考えれば考えるほど良い案というものが考えつくものでその店がモデル店になるのは当然と言えば当然だった。他店がそうした努力をしなければ当然どんどん差がつく訳で面白かったと言える。
私たちは何でお給料を頂いているのか?それぞれの心にとても多くを投げかけたものだ。
時代とともにそうした気持ちで対応できている店(企業)はとても少なくなってきた。
「優しい心を運ぶ***」と看板を掲げたトラックが危険運転に近い走り方をしたり等、現場ではCM負けしている従業員は多いものだ。
今朝、日本舞踊関係の荷持を徒歩5分くらいの場所に運ぶのに運送屋に見積りを頼んだ。乗用車では運べる量ではないがかと言ってトラックでと大袈裟なものでもない(一番中途半端かも)。
先ず最初に電話をかけた業者の横柄な対応に楽しくなって、そうだ2~3件電話をかけて合い見積りをとってみよう思ったのだ。
女性の受付が出たり、ベテラン口調で応ずる者がいたり結構楽しめた。いつも宅急便をお願いしているスタッフに引越し担当に伝えて欲しいとも振ってみた。
どこでも馴れた口調で応対出来ている。ただまったくもって事務的なのが殆ど。それも全てテレビCMをバンバン打っている会社だ。つまり伝わってくるものがないのだ。
そんな中、非常に素晴らしい対応に巡り合えた。聞いていれば分かる。話していれば伝わって来る。すなわちそれは安心感に繋がる。仕事は人間がやっているのだということだ。見積りをとれば当然同じ金額は出て来ないと思う。しかし、他の会社よりそこが多少高いとしても私はそこに頼もうと思うのだ。
きっと彼は素晴らしい従業員なのだろう。お客様の立場に立ってとはよく使われる言葉だが実践できる出来ないは心の問題だということがつくづく伝わって来た。

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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岡部俊雄

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