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 心の愚かさと貧しさ 4

3回に渡って「心の愚かさと貧しさ」について語って参りましたが、人も羨む結婚生活が出来たり、その相手を射止め幸せに暮らしている人も当然多いですよ。それは心が豊かで優しい人だからです。加えて思いやる心がしっかりしているのです。
性格やものの考え方は育った環境と申し上げました。全てではありませんが影響が大きいのは事実です。「時代が大きく変わり、心が無くなってしまったと思えるほどの時代ですね!」と昔の人は口にします。そうばかりじゃないですよ。いつだったかテレビのドキュメントでこんな作品を見て感動しました。
確か日本海に面した福井県での出来事だったと思いますが、最近は韓国や中国からと思われる漂流物(ごみ)が後を絶たず、綺麗だった海岸や砂浜の面影すら失っている現実に立ち上がった大学生のボランテアがいたのです。5~6人だったでしょうか?
残念なのは、すでに地元の大人たちや行政すら手を放してしまっていた現状がそこにありました。映像を見ても、なるほどと納得せざるを得ない漂流物の山です。彼らは1週間ほどかけてそのごみの山と闘うのですが、途中で諦めにも似た落胆を覚え、なんでこんな計画を立てたんだろうと愚痴が出始めていました。拾っても拾っても、片付けても片付けても先の見えない行動というのは段々と虚しさにさえ変わってしまいます。海辺の住民も町も以前美しかった砂浜を知っています。みなさん何とかしたいと思う気持ちがあっても時代でしょうか諦めが先に来ていました。ですから誰も手伝わないのです。これには驚きました。
ボランテア学生の情熱でとうとう最終日がやって来ました。元通りの海岸が還って来たのです。学生たちは住民を呼びに出掛けます。おばあちゃんおじいちゃんが泣いていました。多くの大人たちは満面の笑みを浮かべていました。そして何より行政が動きトラック何台分ものごみの山を引き取ったのです。
学生たちは目標の実現にお互いを称えあい心地よい疲労感をもって帰って行きました。
最初に見た映像と最後に目にした映像は嘘のように綺麗で美しかったです。しかし、何よりも美しかったのは彼らの汗と心でした。取材し放送したテレビ局にも拍手です。それぞれに役割があるとすればこれこそが役割ではないでしょうか。人に褒められたいからとか、人が見ているからではなく、思いやることの出来る彼らこそ心が豊かなんだとつくづく痛感しました。人の役に立ちたい!自然を、故郷を、大事にしたい。人間だからこそ成し得る素晴らしいことなんだと思います。
自分が中心で動いていたらこういう場面に出会うことは無いでしょね。簡単に欲しいものを手に入れようとする風潮も手伝って世の中がおかしくなっています。豊かで幸せな人生を過ごしたいと思うのなら、しっかりとした人生目標を設定しそのための自分磨きをしてみてください。相手の幸せが自分の幸せに感じるときが必ずやって来ます。そんなあなたを放っておく人はいませんよ!

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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岡部俊雄

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