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 感性に触れた喜び

今からもう25年も前になるでしょうか?当時私はがむしゃらに企画制作の仕事に打ち込んでいました。
まだ会社がそれほど軌道に乗ってもいない無名に近い会社でしたがそれが実に人気があったのです。自分で言うのもおかしいとはこの事かもしれませんね!
つまり、地域振興事業や小売店(デパート・大型SC・各商店会等)の販売促進のお手伝いといった方が分かりやすいでしょうかね。ご存知のように百貨店等で集客のための文化イベントや娯楽公演等がそれです。
最初小さなカバンに何が入っているでもなく販促担当を訪ねてよく出かけました。いくら通っても通っても殆んどが門前払いに近い状態。仮に会って頂いても「既に企画の取引先は昔から付き合いのある会社があるので」と体裁よく断られます。
私はその後半年ほどは開き直って実際に開催されているイベントを覗きに何度も出かけました。
「竹下夢二展」とか「生け花展」とかその時々の話題展示など本当に数多くあるものでした。それこそ展示場製作など何百万もかかるものばかり!観たことはあってもやったことがない。こんな人間がそういったことにトライしようと言うのですから勇気がありましたね。当時は生活のためというより自分の可能性に賭けて行動していた節があったようです。
私の営業方法は変わっていました。極力販促担当者よりも店長クラスの人に面会を申し出てお時間を頂きました。出来るだけ世間話から入っていくことに努め、半年または1年後くらいにある売り出し方法(販促)の夢を聞くことに徹したのです。夢ですからどんどん話は膨らみます。ここからが私の腕の見せどころなのですが、そこに出て来た夢(希望)の構築こそ私の仕事だったのです。
お客様がイベントに参加して楽しんで頂くことは勿論大切なことです。しかし、店(スポンサー)側としてはそこにどうしても話題性が不可欠です。
そういったことが誰よりも好きだった私に出番が来るのにそう時間はかかりませんでした。それととても嬉しかったのは私自身が好奇心の固まりであったこと、誰よりも何にでも興味を示して行動に移せる性格であったこと、そして楽しいことが人一倍好きだったことが功を奏し仕事の依頼は日に日に増えて行きました。
スタッフを引き連れてイベント当日スポンサーに伺ったとします。ご存知無いかもしれませんが、普通私たちは控室(楽屋)に通されそこで本番を待ちます。
私は考えました。私たちが伺う日というのはその殆んどが祝日か日曜日です。つまり、猫の手も借りたいほど忙しい日なんです。会場のセッティングや店内放送等出来るお手伝いは本当に率先してやりました。
スタッフ(社員)教育は徹底してやっていましたので社員出入り口での入室退室ひとつとってもそれは礼儀正しく多くの評価を頂きました。
企画案は店長(販促長を交え)と夢を語る中で決めて行きます。それはどういうことかと言うと、例えば店長が「今度当店は創業8周年なんだよ・・・」という風にお題目をくれます。その場で8に関する夢をスケッチして行くのです。事前に用意した企画案を示すのではなく、その場で店長がお茶を飲みながら口にしたことをまとめて行きます。
ただ、ここで大切なことは、いろんなことを知っていないと対応出来ないということです。8の数字は末広がりで創りやすかったですね。詳細は別としてイベントは大成功裏に終わりました。ここで大切なことがあります。つまり出だしで店長の案を採り入れていますから店長のやる気も加わってそのムードが最高潮に達するということです。
日頃から物事に興味を示す性格は、まるで雑学の大家であるがごとく(笑)夢(企画)が広がりました。
当時はスーパーカーやエリマキトカゲ・ウーパールーパー等が流行っていたいわゆるイベント全盛期と言ってもいいでしょうね。(つづく)
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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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