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 生まれて 生きて 生かされて

平成3年に私はある女性の生き方を知ることになった。
その女性とは飛騨の高山で育った「中村久子さん」その人である。友人の家を訪ねるため、私は浜松駅に降り立ち友人が来るまでの間、ある展示会場の入り口にいたのだ。
中で何をやっているかなど分からないほどの地味な展示だったから、その内容に触れるまでには随分と時間を要した。友人が来るまでに時間があったことが幸いしたからこれも私には大変な出会いとなった。
会議用の折りたたみ長机に真っ白なテーブルクロス。それでもそれが何の展示会なのか気づくのに大分時間がかかった。
今でこそ有楽町の国際フォーラムに常設の素晴らしい展示会場があるが、そのひとつがその「相田みつを」の遺作品の展示。そしてもうひとつが「中村久子」の生涯をそこに広げていたのだ。両腕、両足を子供時代に「ダッソ」という病気で切り取られ「だるま娘」とまで言われた女性の生涯。
三重苦と言えばあのヘレンケラーが浮かんで来るが、そのヘレンケラーをしても「私より凄い人」と言わしめた人物なのだ。
中村さんは口だけで筆を執り、料理をし、洋服を縫い、日本人形を作るまでになる。浜松の会場はその作品がずらりと無造作に似た感じで展示されていました。
その後、私は中村久子展を企画し高山の真蓮寺(遺品が保存されている寺)まで何度も足を運びました。
テレビで「知ってるつもり」に採りあげられてからは多くの人が感動しその影響を受けたようです。
ご存知のように、作品的には「相田みつを」の方が観客動員が多かった(現在も続いている)ですね。私も相田フアンで何冊も作品集を買い求め、葉ガキや日めくりも手に入れました。
しかし、年を重ねた分「生まれて・生きて・生かされて」は私の心に深く刻まれ、今後の私の生き方の指針にもしています。
お陰さまで、と同じように、生かされているのだと思うと、これからの自分の生き方が本当に明確になって来ます。感謝をどう波及させることが出来るのか!お陰さまという心は自分をどう変えてくれるのか?
私も、おそらく経験の数を言ったら誰にも負けないくらいな体験や経験をして来たつもりです。人一倍好奇心旺盛で、何事にも興味を示す性格は社会現象も引き起こすほどの実績も残してきました。
なんでそのような機会に巡り合えたんだろうと思うでしょうが、凄かったですね!本当に何にでも挑戦しましたね!その結果自分が得た結論は、自らが上に立つのではなく、その人のために尽くす、つまり参謀的な役割が似合うことを知りました。
明るく前向きな性格も手伝って本当にいろんな人に出会い可愛がって頂きました。
今年も中学生をデンマークに送る行事の中で、少しですがあの子供たちの心の中にも飛び込むことが出来ました。私は確信しています。私の言葉が、きっと彼らの将来に延々と生き続けてくれると。
それも、20年も前に出会ったあの言葉、「生まれて・生きて・生かされて」が強烈だったからと思えてならないのです。8月生まれの私が、今も心を砕いて体当たりできることがあるのも、私の役割がはっきり分かるからじゃないかと思っているところです。
母にも父にも、ありがとうですね!

 ありがとう!感謝の心こそ幸せになれる秘訣です。素晴らしい人生を!
 優しさや笑顔に触れて温かい気持ちになれるように、あなたの真心で!
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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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