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 波島陽子の世界に酔って

波島 北州
北州の一場面

公演を観た人! ビデオを見た人! そしてこのたびの波扇会の舞台を観たみなさんから実に多くの感想を頂いている。
あまりにも気さくで身近にいるだけにそう思う人もいるらしい!優しい作品でも、波島が舞うことで本当にお芝居のように惹きこまれてしまうとその魅力に感動して下さる。
生徒さんの中には当然ほかの流派でお稽古を重ねてきた生徒さんも何人か波島道場に入会してくる。
特に波島教室は若いだけに当然そうした人もまだまだ経験は浅い。でもひとつ言えることは今まで習って来た先生と比べることが出来るということだろう!
表現の美しさは間違いなく芸術であって1年や2年で決して会得できるものではない。しかも何年の経験があろうとその者の思いの大きさと実践(経験)の数によっても大きく異なるものだ。
片や波島は商業演劇の世界に身を置いた人物だ。女剣劇の師浅香光代先生に師事していたとは言ってもその探究心と情熱が浅香流以外に本格的に花柳流や西川流のお師匠さんのところへ足を運ぶという情熱の中で芸を磨き続けさせたのであろう。
先日行われた発表会も、まだまだその域に達しない生徒さんを本舞台に上げたいと思ったのはそうした経験からなのかも知れない。舞台のイロハも分からない者を本舞台に上げる苦労は並大抵のことではない。
しかし、そこで経験した生徒さんはそれとなく実感できて、次の稽古への励みになったのは事実だろう。
それこそ、二十三年もその経験を踏んでそこから見出した感性に磨きをかけて今の波島流がある訳だから!
本人は決して驕らず控えめではあるが生徒さんへの愛情はそんな中から十分くみ取れるのだ。
叱ることをしない波島の指導には根気が要る。これこそ波島の真骨頂だろう!
私も仕事柄、よくプロの舞台に目を通す。仕事とは言え波島は比べようもない努力をしている。
生徒さんのために振りつけられた作品の中からいくつかは振付作品としてDVD化され世に出る。私はここで初めて波島の踊りを目にする訳だが、お世辞抜きでその作品に酔ってしまうのだ。プロだな~と思う瞬間だ!

皆さんには経験ないでしょうが、私の見る撮影時の踊りは「振付作業」が終わったばかりでカメラを回すのだ。1週間も2週間もお稽古をしたら一体どんな作品になるんだろうといつも思う。
本人の作品とは言え感情はそのまま伝わってくる。全神経を注いでいる瞬間なので一般には公開できない場面だが、生徒さんもこればかりは見ることが出来ない。
芸人が全神経を集中させてカメラの前に立つ姿は言いようもない美しさを醸し出している。

中には、先生みたいになりたいと殊勝な心を見せてくれる生徒さんもいるが是非頑張ってもらいたい。波島は決して出し惜しみをする指導者ではないのでやる気のある者には本気で指導してくれるはずだ。
いつか、この教室から指導者が出る日が必ずやってくるだろうと思う。
出来るだけ費用のかからない方法で指導し、舞台に上げようとしてくれる指導者が全国に何人くらい存在するのだろうか?極端な言い方をすればまるでボランティアに近い感覚で教えていると言って過言ではないだろう。
この心根の中に潜む優しさこそ波島自身の芸の形になっているように思えてならない。
間違いなく人間性がにじみ出るその表現は多くを魅きつけて離さない訳だ。
次回の発表会は更に腕を上げた生徒さんが登場するのだから実に待ち遠しい!

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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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