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 悲しい嘘

夢に向かって突き進んでいるとき、周りから見るとそれは素晴らしい青春なのだ。特に若者が無我夢中で突っ走っている姿はなんとも美しい!そう思います。

小学生のころ、アナウンサーになりたいと思い続けた少女はみごとその夢を実現させました。子供のころに見たオリンピックの活躍に、私も水泳選手になろうとプールに飛び込んだ。その少女も今年のロンドンオリンピックへの出場を果たしました。
最も有名な話に福島県猪苗代湖近くに住む小さな男の子が誤って囲炉裏に落ちて大やけどを負った。当時の医療技術では難しいとされた大やけども献身的な医師の努力(ちりょう)で完治することができた。男の子は、医師に感動し、その感謝を自らの夢に変えていった。それがあの福島が生んだ世界の野口英世博士なのですね。

人はみな平等に夢をみる権利も自由もある。しかしそれは本当にちょっとした出会い(きっかけ)からが多い。
つまり、それを動機と言う。野球選手などそのエピソードは非常に多い。なでしこジャパンが昨年ワールドカップで世界一になった感動や興奮はいまだに冷めずにいるが、日本中の女の子が勇気を与えられサッカー部に入部した子も少なくないという。

あるきっかけでスタートラインに立ち、夢の実現に向け歩きだすのだが、まだ子供のうちはあくまでそれがきっかけですべてではないことが多い。従ってそこに待ち構えているのが挫折だ。
あきらめるのも続けるのも自由だが、子供たちに対しては大人がしっかりと指導してあげないといけない。
私が応援している舞踊家の波島陽子先生は小学4~5年生の頃、NHKの大河ドラマを見て女優になりたいと思ったのだそうだ。
なりたい!つまり好きこそものの上手でその後自然と歴史にはまり、かなり勉強したらしい。先日愛知県の先生から「平清盛」の振り付けを頼まれたときの話だ。なんとどこかにしまい込んでいた平家物語を引っ張り出してきてすべて読み返しているのだ。「嘘は表現できない」、これが信条なのであろう。そして素晴らしい振り付け作品が誕生した。受け取った先生から心のこもったお礼のメールが届いたという。
そして今、ブラジルから依頼されている作品「阿国舞扇」に取り組んでいる。これは有名な阿国と名古屋山三の物語だが先生は実によく知っていた。歴史に強いって本当だった。完成が実にたのしみだ。
芸能生活25年になる今年だがそれは厳しい芸能の世界でもまれもまれて育ったのだ。
若者がそうした人に憧れを持つのは素晴らしいことだが、すぐにでも舞台に立てるほど甘い世界ではない。そうした努力や勉強を軽んじて役者になりたいと思う若者も少なくないが、役者貧乏と言ってパンと牛乳で凌ぎながらでも頑張る気概なくして決してなれるものではない。
そうして夢を実現した人が礼儀正しいのはすべて修行中のプロセスにある。

自分の決意に背かず、常に感謝の心をもって自らを律し励んでほしい。誰かが何とかしてくれるなどとんでもないことだ。夢に向かうのは自分自身だということを忘れず、応援支援して下さる人に心からの感謝をもって応えてほしい。

私は常に信じていることがある。
つまり、物事はすべて思うことから出発がある。簡単に言えば、「あれを食べたい」と思うから食べることが出来る。「あそこに旅行したい」と思うから実現する。よく、見たいと思っているのになかなかその映画(さくひん)を見れないでいる人を見かける。見たいと思っても見れないじゃないかと反論した人がいましたが、それは大きく違います。つまり見たいは惰性で本気ではないということです。
朝の散歩やジョギングはまさにその典型です。「よしやるぞ!」と思ってもできないのは、つい口から出まかせで誰かにそう言ったにすぎません。厳しい言い方をすればいい格好をしたかっただけと言われても仕方ないでしょう。本気とはそんなものではありません。
私は「好き」と言うような言葉(はつげん)でもみな本気で口にします。言葉遊びは無責任だからです。相手に本気(すき)で当たることが出来たとき、それはどんな間柄であっても生涯の思い出にしっかり残るようなエピソードにきっとなると信じています。
夢をもって進むとき、決して中途半端でない毎日であって欲しいと思います。憧れはあくまでも憧れにすぎません。しっかりとした自分を確立できたとき、そこにいつのまにか周りから憧られている自分に気づくことでしょう。
自分では気づかない「調子の良さ」は必ず身を滅ぼします。
常々若者たちには、目標(ゆめ)に向かってあくなき努力を積み重ねて欲しいと心から願っています。

私がいま幸せなのは、そうした若者の夢の実現へのお手伝いをしているからだと思っています。
弾むような笑顔に出会えるのはみな本気だからです。
人を愛することも、夢の実現に向かうことも中途半端が一番罪です。
自分の心に決して嘘をつかないことです。悲しい嘘がみな夢を砕いてしまいます。やるのは自分だってことを決して忘れないように。
素晴らしい出会いに恵まれるのもみな本人の心掛けひとつだということを知ってほしいな! 
プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
チーフ・プロデューサー
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